研究概要 |
非線形熱流動のアクティブ・フイ-ドバック制御の制御則の候補として,本年度は,評価関数のフレッシェ微分から制御力を算出する準最適制御手法と,ニューラルネットワークを用いた最適制御について基礎的な検討を行った. 準最適制御法については,バーガーズ方程式を対象として,種々の初期条件や評価関数の重みにおける制御結果を系統的に評価した.現在,制御力の決定に用いる勾配法の改良について検討している.また,チャネル乱流の壁近傍において,仮想的な体積力を加えてスパン方向の乱れを減衰させる数値実験を行った.その結果,準最適制御が制御力としての体積力を適切に与え,乱流摩擦抵抗を大幅に減少させることを明らかにした. 一方,ニューラルネットワークを用いた最適制御については,システム・ニューラルネットワークとニューラルネットワーク・コントローラーを用いた制御系の定式化を行うとともに,熱伝導方程式およびバーガーズ方程式に適用し,最適制御の数値解とほぼ一致する結果が得られることを示した.現在,より汎化能力を高めるための学習法,および内部構造の検討を進めている.
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