| 研究概要 |
高効率な発電が可能となる閉サイクルMHD発電において,反応性が高く,環境への悪影響が高いばかりでなく,システムの信頼性を低下の原因となるアルカリ金属シ-ドに代わる,安全で,高効率を維持できるシ-ド剤としてキセノンを用いることを提案してきた。これまでのキセノンシードの有望性は明らかとなり,主となる作動ガスとしてはヘリウムが最適であることがわかった。本年度は特に一次元数値解析により,種々の運転条件のパラメータを変化させてそれらのモデル化を行い,発電機と運転条件の最適設計と発電性能の予測を行ってきた。研究の結果,従来のアルカリ金属シ-ドと同等の高い発電性能が期待できることが見い出され,さらに非平衡のプラズマ生成と安定なプラズマの維持が高発電性能の達成に不可欠であることが明らかになった。これらの結果は国外,国内の会議,研究会等で発表され,内容的には高い評価が得られた。平行して衝撃波管実験装置によるプラズマの発生や発電模擬実験の準備が進行中である。今後の研究方針として,プラズマ発生と安定性の維持に関して1次元あるいは2次元数値解析によって詳細に検討し,基礎実験への提案と実施に向けてのさらなる検討をしていく方針である。
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