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1996 年度 実績報告書

電子ビームプロセスによる半導体表面の局所歪の制御

研究課題

研究課題/領域番号 08455153
研究種目

基盤研究(B)

研究機関理化学研究所

研究代表者

尾笹 一成  理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (10231234)

キーワード自己組織化 / CBE / その場 / 歪 / フッ化インジウム / 量子ドット
研究概要

本年度は「フッ化インジウムの堆積実験」と「自己形成量子ドットの歪・組成制御」の2つについて研究を行った。
フッ化インジウムの堆積実験では、室温から500°Cの範囲でGaAsを基板とし、トリエチルインジウムとヘリウム希釈5%フッ素を原料とてパルス状に交互供給するとフッ化インジウム膜を形成できることがわかった。ただし、室温から350°Cの範囲では形成される膜厚は数原子層程度であるため、フッ化インジウムであるのか、GaAs基板の表面がフッ化されたのかは明確ではない。また、400°C以上の温度で形成されるフッ化インジウム膜は現在のところ非常に平坦性が悪く、当初予定の通り歪形成のための基本膜として利用できるかどうかは予断を許さない。
自己形成量子ドットの歪・組成制御の実験では、量子ドットの形成後その場で砒素照射を燐照射に切り換えることにより量子ドットを平坦な膜に変化させうること、その変化は可逆的でふたたび砒素照射に切り換えると量子ドットが再形成されることがわかった。さらにその変化の途中の状態は照射する砒素と燐の比を制御することによって準安定にできる。この現象は基本的に量子ドットのなかの砒素原子が燐原子によって置き換えられるために組成すなわち歪量が変化し、そのためにドット構造そのものが変化するというメカニズムで理解できる。このようなその場制御を用いると、変化途中の状態が観察可能になる・変化の速度を砒素/燐比で制御できるので複数種のドットの同一平面形成や組成変化をもったドットの形成ができるなどの新しいドット構造の作成が可能になる。これらについてそれぞれ実験によって実証を進めた。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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