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1997 年度 実績報告書

電子ビームプロセスによる半導体表面の局所歪の制御

研究課題

研究課題/領域番号 08455153
研究機関理化学研究所

研究代表者

尾笹 一成  理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (10231234)

キーワードフッ化ガリウム / フッ化インジウム / 電子線照射 / 表面歪 / ヒ素とリンの置換 / 自己形成ドット
研究概要

「フッ化物の電子線励起反応」と「自己形成量子ドットの歪・組成制御」の2つについて研究を行った。
ヘリウム希釈の5%フッ素を原料としてECRプラズマを生成し、それをGaAsあるいはInPの上に照射するとフッ化ガリウムあるいはフッ化インジウムができる。基板温度(室温-400℃)でのプラズマの照射2時間で形成されるフッ化ガリウムの厚さは20-40nmである。これに電子線を照射すると明瞭な照射痕跡が認められ、照射部分のみが削られたようになる。20kVの電子線照射量6.6x10^<17> electron/cm^2で約20nmのフッ化ガリウムが分解される。電子線による分解反応での生成物は現在の所明かではないが、金属ガリウムあるいは金属インジウムである可能性が大きい。また、プラズマで形成したフッ化ガリウムは580-600℃への昇温によっても分解反応を起こし、表面からほぼ完全に脱離する。従って電子線照射と昇温脱離を組み合わせることによって微小なガリウム砒素あるいはインジウム砒素のドットが形成できると期待される。
自己形成量子ドットの歪・組成制御の実験では、量子ドットの形成後その場で砒素照射を燐照射に切り換えることにより量子ドットを平坦な膜に変化させうること、その変化は可逆的でふたたび砒素照射に切り換えると量子ドットが再形成されることがわかった。さらにその変化の途中の状態は照射する砒素と燐の比を制御することによって準安定にできる。この現象は基本的に量子ドットのなかの砒素原子が燐原子によって置き換えられるために組成すなわち歪量が変化し、そのためにドット構造そのものが変化するというメカニズムで理解できる。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Kazunari OZASA: "Reversible transition between InGaAs dot structure and InGaAsP flat surface" Applied Physics Letters. 71・6. 797-799 (1997)

  • [文献書誌] Kazunari OZASA: "Selective Epitaxy with in situimask processing and pulse plasma" Advances in Colloid and Interface Science. 71-72. 3-29 (1997)

  • [文献書誌] Kazunari OZASA: "Surface structure change between InGaAs dots and InGaAsP flat surface induced by in situ arseric/phosphorus replacement" Microelectric Engineering. (未定).

  • [文献書誌] Kazunari OZASA: "In situ composition control of self-organized InGaAs dots" Journal of Crystal Growth. (未定).

  • [文献書誌] Kazunari OZASA: "In situ morphological change of strain-induced dot structure" Riken Review. (未定).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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