研究課題/領域番号 |
08455160
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
勝部 照明 埼玉大学, 工学部, 教授 (70008879)
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研究分担者 |
内田 秀和 埼玉大学, 工学部, 助手 (60223559)
前川 仁 埼玉大学, 工学部, 助教授 (30135660)
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キーワード | SiC / 高温ガスセンサー / インテリジェントガスセンサ / 半導体ガスセンサ |
研究概要 |
SiCを用いて、高温でも使用出来るインテリジェントガスセンサーを開発する為の研究を行なった.SiCは、高温でも使用出来るワイドギャップ半導体であり、最近高純度の結晶が得られるようになったものである.ガスセンサーは高温で使用される用途が多いので、SiCを用いれば多くの可能性が期待出来る.本研究ではSiCのショットキーダイオードを用い、電流変化を活用したガスセンサーを試作した.まずPtPd/SiC/Alショットキーダイオードを作製し、その基礎特性を調べ、次に窒素酸化物(NO)ガス応答特性を調べた.n型α(6H)SiC(窒素ドープ3x10^<17>〜3x10^<18>cm^<-3>)を用い、その表面に80%Pt20%Pd合金を真空蒸着し、裏側にはAlでオーミックコンタクトをとった.まずこの素子の特性を室温において電流(I)-電圧(V)特性、電圧-容量(C)特性から評価した.I-V特性は良好な整流特性を示し、理想因子は1.2-1.7であった.通常α-SiCは、β-SiCよりも良好な整流特性を示すとされているが、今回の結果はそれを裏付けるものである.またV-1/C^2特性は良好な直線関係を示し、障壁高さを求めた処、理想値の20%以内で合致した. 次にこのダイオードを用いてNOガス応答特性を調べた,乾燥空気と10〜1000ppmのNOガスふんい気を切り替えて300K〜538Kにおいて電流変化を調べた.その結果300Kにおいても明瞭な感度があり、温度上昇と共に感度は増加した.今回は538Kまで感度が上昇することを確かめたが、更に高温での使用も可能である.以上このセンサーは、きわめて広い温度範囲(室温〜538K以上)で安定なガスセンサーとして動作することが明らかとなった.
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