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1998 年度 実績報告書

エピタキシャルリフトオフ法による発光素子搭載光電子集積回路の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08455166
研究機関広島大学

研究代表者

横山 新  広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (80144880)

研究分担者 MATTAUSCH Ha  広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 教授 (20291487)
芝原 健太郎  広島大学, ナノデバイス・システム研究センター, 助教授 (50274139)
キーワードエピタキシャルリフトオフ法 / 発光素子層高速剥離 / AlAs剥離層膜厚依存性 / 界面活性剤 / 消泡剤 / 溶液加熱 / 圧力印加
研究概要

GaAs/AlGaAs発光素子をSi集積回路上に搭載する方法として、張り合わせ法を検討している。このためには、まずGaAs基板上に成長したGaAs/AlGaAs発光素子を高速に剥離する必要がある。その手法としてYablonovitchらによりエピタキシャルリフトオフ法、と呼ばれる方法が提案されている。この方法では、GaAs板上にまず剥離層となるAlAs層を成長させた後GaAs/AlGaAs発光素子を形成する。次にこの試料をフッ酸溶液に浸け、AlAs層のみをエッチングすることにより、発光素子層を剥離する。我々はこれまでに、フッ酸溶液への界面活性剤と消泡剤の添加、溶液加熱および窒素ガスによる圧力印加によって、AlAs剥離層のエッチング速度をYablonovitchらの報告より8〜18倍まで増大させた。今回は、剥離速度のAlAs層膜厚依存性を調べた。実験は、GaAs基板上にAlAs剥離層を介してGaAs層を分子線エピタキシー法により成長させ、表面にアピエゾンワックスを塗布し界面活性剤および消泡剤添加フッ酸溶液中に浸してAlAs層をエッチングした。30分おきに超音波振動を15秒加え、GaAs層が剥離される時間を測定した。AlAs層の膜厚は1〜10nmまで変化させた。その結果、AlAs膜厚5nm以上ではYablonovitchらの提唱するようにエッチレートはAlAs膜厚のルートに反比例するが、5nm以下でエッチレートは急速に減少することを初めて見いだした。この急激なエッチレートの低下はAlAs層がエッチされて形成される非常に狭いギャップ内でのエッチング種およびエッチング生成物の拡散が、ギャップが広い時にくらべ大幅に減少することを意味している。また、実験結果にフィッティングする解析式を求めた。今後、その物理的な機構を明らかにする必要がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Y.Sasaki: "High-Speed GaAs Epitaxial Lift-Off and Bonding with High Alignment Accuracy Using a Sapphire Plate" Journal of the Electrochemical Society. Vol.146,No.2(印刷中). (1999)

  • [文献書誌] 片山武士: "GaAsエピタキシャルリフトオフ法におけるAlAsリリース層剥離速度の膜厚依存性" 第59回応用物理学会学術講演会講演予稿集. No.3. 1224- (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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