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1998 年度 実績報告書

波長規模物体のレーダー像再構成に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08455177
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 亨  京都大学, 情報学研究科, 教授 (60162450)

研究分担者 笠原 禎也  京都大学, 情報学研究科, 助手 (50243051)
木村 磐根  大阪工業大学, 情報科学部, 教授 (00025884)
キーワード地下探査 / 高分解能レーダー / レーダー信号処理 / 離散モデルフィッティング法 / 不均質媒質
研究概要

本研究は、申請者らがこれまで地下探査レーダー信号処理のために開発してきた離散モデルフィッティング法に基づき、対象をレーダー波長規模の物体に制限することにより、再現画像の安定性と分解能を両立させた解析手法を開発することを目的とする。申請者らによるものを含めて、この種のパラメトリックな手法では個々の対象毎にさまざまなモデルを構築する必要があり、開発に多大な労力を必要とした。本研究では電波散乱の順問題のために開発された各種の手法を統合的に利用し、大きさが波長程度に限定された対象に関する逆問題を反復的に解く、一般性のあるアルゴリズムの開発を目指す。
本研究で用いる解析手法は、モデル化された物体からの散乱に関する順問題を解き、得られた推定観測波形と実際に観測される波形とを比較することによりモデルを改良し、これによって逆問題を解く手順による。従って最初に問題となるのは、物体のモデル化と散乱波の計算手法である。特に散乱波の計算はモデルの反復改良において極めて多数回の計算が必要となるので、高精度な計算と共に高速性が重要である。
本年度は、昨年度より実用性の向上を目指して行っている3次元点状物体に適用できるレイトレイシングアルゴリズムとモデルフィッティングアルゴリズムの拡張をさらに進め、3次元有限寸法物体の形状推定のための改良を行った。まず、レイトレイシングにおいて、物体エッジによる3次元回折波の取り扱いを検討し、高速に回折波を生成するアルゴリズムを開発した。つぎに形状推定アルゴリズムを3次元に拡張し、これらを組み合わせて、比較的簡単な形状について再現性を確認した。この結果、1〜2波長程度という、従来の手法の適用が困難であった寸法に対して、安定に物体形状が再現できることがあきらかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] T.Sato: "Shape estimation of space debris using single-range Doppler interferometry" IEEE Trans.Geosci.Remote Sens.37(印刷中). (1999)

  • [文献書誌] T.Sato: "An imaging algorithm of objects embedded in a lossy dispersive medium for subsurface radar data processing" IEEE Trans.Geosci.Remote Sens.37(印刷中). (1999)

  • [文献書誌] T.Sato: "Noise reduction of subsurface radar images using a 2-D parabolic wavelet transform" Proc.IEEE Int.Symp.Geosci.Remote Sens.1760-1762 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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