研究概要 |
本年度は研究計画の第一年度にあたり、実験装置の性能の実現およびそれを用いた基礎データの取得、および基礎理論の確立を目指した。具体的には以下の2項目について研究を行い成果を得た。 1.液晶偏光制御素子の試作・評価 まず液晶材料に強誘電性液晶を用い光スイッチ試作設備(ラビングマシン等)を用いて素子を試作し、安定に試作するための条件を得た。次にスペ-サ粒子を直径1.4,3,4μmと変化させて評価用素子を試作し、この特性を波長0.85μmにおいて光スイッチ素子評価設備で測定し、粒子の直径と偏光制御角との関係に一定の傾向を見い出し、最適設計のための情報を得た。また応答特性について測定を行い、強誘電性液晶特有のメモリ性を実現するための最適ドライブ電圧波形条件を得た。 2.光スイッチ構成の検討 多チャンネル光スイッチを実現するための基本となる構成方法について理論検討した。その結果、基本となる2×2スイッチについてスイッチ平板化が可能な新しい構成を考案し、原理実験を行ってその妥当性を確認した。 これらの成果は次年度より順次学会で論文発表する。
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