研究課題/領域番号 |
08455243
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
松藤 康司 福岡大学, 工学部, 助教授 (40078663)
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研究分担者 |
田中 綾子 福岡大学, 工学部, 助手 (10131830)
柳瀬 龍二 福岡大学, 工学部, 助手 (20131849)
島岡 隆行 福岡大学, 工学部, 助教授 (80202109)
花嶋 正孝 福岡大学, 工学部, 教授 (70078624)
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キーワード | 廃棄物 / 特別管理廃棄物 / 埋立地 / 埋立構造 / 浸出水 / バイオアッセイ / 変異原 / 溶出 |
研究概要 |
平成8年度は、特別管理廃棄物の一つである焼却残渣の物性と浸出水中に含有される有害物に関してバイオアッセイ法の一つであるエ-ムス法を用いた試験方法の検討を行なった。 焼却残渣には、種々の重金属や無機塩類が多量が含有されている。また、高温燃焼処理によって排出される焼却残渣の性状と成分はセメントの成分に近い物質を含有するため、水との接触によって固化する傾向がある。そこで、焼却飛灰の水混練に伴う金属類の不溶化現象を実験的に明らかにした。一方、多量の水によって、焼却残渣中の無機塩類は可溶化するため、水洗後の残渣の性状及び重金属類の変化を調査した。そして、水洗後の残渣の有効利用の可能性も明らかにした。 次に、埋立地浸出水には、有機物の他、種々の成分が含有されるため、変異原試験であるエ-ムス法の従来法では、精度が悪い結果となった。 そこで、有機物や高塩類を含有する浸出水にも適用可能な変異原物質の抽出方法の検討を行なった。 その結果、変異原物質の抽出にはCSP樹脂吸着法が適しており、高い有機物濃度を示す浸出水には前処理を併用した方が有効である事が解った。また、浸出水中に含有する阻害物質の影響を除去するために、内標準法を用いてエ-ムス試験を行なうと、精度の高い結果が得られる事が明らかとなった。 今後は、焼却残渣中の有害物質の埋立地での挙動及び削減方法並びに変異原物質の同定を試みる計画である。
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