研究課題/領域番号 |
08455270
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
古賀 靖子 九州大学, 工学部, 助手 (60225399)
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研究分担者 |
古城 真也 西日本技術開発株式会社, 建築部, 研究員
中村 洋 九州大学, 工学部, 教授 (10024209)
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キーワード | 昼光 / 日射 / 天空輝度 / CIE標準晴天空 / CIE標準曇天空 / 昼光照明 |
研究概要 |
昼光と日射の実測データは、データ取得時の天空状態によって分類され、検討されるが合理的である。しかし、現在、データ取得時の天空状態を機械的に分類し記録する方法はない。本研究の目的は、必要最少項目の実測データを収集している場合にも適用可能な天空状態の簡易推定法を確立することである。 CIE(国際照明委員会)は、晴天空の輝度分布の標準としてCIE標準晴天空、曇天空の輝度分布の標準としてCIE標準曇天空を推奨している。これらは天頂輝度に対する天空輝度の相対値として示されている。2つのCIE標準天空から、天頂輝度の太陽高度に関する推定式と共に、晴天空と曇天空の全天空照度、及び、4方位の鉛直面天空照度を計算で求めることができる。また、これらに対応する値を、全天空照度、4方位に面する鉛直面グローバル照度、直射照度、天頂輝度の実測データより求めることができる。 平成8年度は、晴天空と曇天空のそれぞれに関して、CIE標準天空に基づく値と実測値に基づく値との差のCIE標準天空に基づく値に対する限界を定め、その限界を満足するとき、データ取得時の天空状態を晴天空あるいは曇天空とし、何れも満足しないとき中間天空とする方法を検討した。このとき、日照の有無と大気の状態も考慮に入れた。その結果、それぞれの値の対数の差をCIE標準天空に基づく値の対数で除した値を判定値とした。晴天空の判定基準は、全天空照度について上限7%、下限-2%、北と西の鉛直面天空照度について上限9%、下限-3%、東と南の鉛直面天空照度について上限13%、下限-2%とした。曇天空の判定基準は、全天空照度と4方位の鉛直面天空照度の何れについても同一の値で、上限は太陽高度の関係、下限は-15%とした。更に、晴天空は日照があり、大気透過率が0.65以上、曇天空は日照がないとした。
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