研究課題/領域番号 |
08455272
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
赤坂 裕 鹿児島大学, 工学部, 教授 (20094112)
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研究分担者 |
小原 聡司 都城工業高等専門学校, 建築学科, 講師 (60214219)
岩下 剛 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (90253905)
黒木 荘一郎 鹿児島大学, 工学部, 助教授 (30094139)
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キーワード | 温暖地 / 断熱 / 気密 / 機械換気 / エネルギー消費量 / 温熱環境 / 通風 / 日射遮蔽 |
研究概要 |
鹿児島大学工学部構内に建設した実大の試験家屋(平屋、延床面積79.5m2,熱損失係数2.34kcal/m2hC)で、梅雨季、夏季、秋季別にスケジュールを設定し実測を行った。冬季実測は現在進行中である。 1.梅雨季には、換気系統に設置した補助ヒートポンプの除湿効果を確認した。各室への換気の吹き出し風量は約20m3、吹き出し温度は15C程度であるため冷却効果はわずかであるが、室内相対湿度は50%程度となり除湿効果はかなり大きいという結果が得られた。 2.この試験家屋には2つの空調方式、すなわち、セントラル空調方式、および室毎の個別ヒートポンプにセントラル換気システムを組み合わせた空調方式が組み込まれている。夏季には、この2つの空調方式の冷房運転時の比較を行った。セントラル空調方式では室温スイングが大きく、その改善が必要であることがわかった。間欠運転と連続運転、全室運転と特定室運転における、温熱環境と電力エネルギー消費量を比較した。夏季も梅雨季と同じく、補助ヒートポンプの除湿効果が大きい事が確かめられた。 3.秋季にはロールスクリーンと通風が室温に与える影響を調べた。本試験家屋のような断熱・気密住宅でこれらのパッシブ手法が室温上昇をどの程度緩和するかという点を明らかにした。 4.物理量の3次元分布を測定するロボットを製作し、室空気温度の3次元分布を測定した。 5.次年度の研究計画を立案した。次年度は人体のシミュレータを設置し、人体の発熱と発湿、運転スケジュールの自動設定を行い、居住状態により近い状況での測定を行う予定である。
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