研究概要 |
本研究は、高齢者デイセンタ,デイサービスセンタ,デイケアセンタなどの各施設系(通所型高齢者施設と総称する)を横断的に対象とし,建築計画と都市計画の専門家が協同して,1)高齢者類型毎に適切な処遇・サービスを受けられるための新たな施設類型の再構築・体系化のための分析を行う,2)最小の移動負担,最適な送迎サービスシステムによって各高齢者が必要とするサービスが受益できるネットワークシステムを立案する,などを具体的な目標に置いて行っているものである. 本年度は,2年度継続研究の前段階として,次の2つの視点からの調査・分析を行なった. (1)東京都・台東区,多摩市,熊本県・玉名市,富山県・宇奈月町の計4自治体において,^<1)>デイケア,デイサービス事業の実態を把握するヒアリング調査,^<2)>高齢者通所施設利用者の地域分布に関する資料収集調査,^<3)>デイケア,デイサービス施設における活動内容・運営プログラムに関する観察調査,の3つを行った. (2)東京都多摩市・多摩ニュータウン地域を対象とし,^<1)>小地域ごとの将来25年間の高齢化推計,^<2)>これに基づいた高齢者通所施設の需要量推計,^<3)>施設利用者の施設利用圏分析,^<4)>以上に基づいた21世紀近未来における高齢者通所施設の最適ネットワーク計画の策定と提案,の4つの研究・分析を行った。 以上を総括し,都市部における通所型高齢者施設の再編成計画,ネットワーク計画について予備的な知見を整理しつつあるが,後段(次年度)の郊外部,農山村部を対象とした研究方針について立案を行っている.
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