研究課題/領域番号 |
08455286
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中嶋 英雄 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (30134042)
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研究分担者 |
三谷 誠司 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (20250813)
太田 健一 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (10150351)
村上 健児 大阪大学, 産業科学研究所, 講師 (60112067)
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キーワード | 人口規則合金 / 金属間化合物 / 人口格子 / 金 / 鉄 |
研究概要 |
本研究では、本来、平衡状態で規則合金相をもたないAu-Fe合金系に注目し、AuとFeを1原子層ずつ交互積層し、人為的な規則合金を作製することを主な目的とした。さらに、アニールによるAuFe人工規則合金の熱的安定性を調べた結果についても報告する。試料の作製には、到達真空度3×10^<-10>Torrの電子ビーム加熱型超高真空蒸着装置を用いた。MgO(100)基板上にFe seed層を蒸着した後、Au(001)単結晶バッファー層500Åを成長させ、その上にFeのn原子層とAuのn原子層を交互に100/n回積層してCuAu型の規格格子あるいは、多層膜を作製した。エピタキシャル成長過程はRHEEDで観察し、X線回折法によって構造を、ESCAにより組成を評価した。アニールによる規則構造変化もX線回折で調べた。 1原子層ずつAuおよびFeを100層積層したAuFe薄膜のX線回折パターンの測定結果によれば、人為的な規則構造の存在を表わす規則格子回折線AuFe(001)が認められる。本方法によって人為的な規則合金が創製されたことを示している。また,AuFe人工規則合金には一般にアモルファス合金にみられるようなアニール初期に起こる構造緩和が生じていないことが判明し、比較的熱的に安定な構造を保持していることがわかった。
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