研究課題/領域番号 |
08455294
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
山崎 二郎 九州工業大学, 工学部, 教授 (40108668)
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研究分担者 |
太屋岡 篤憲 北九州工業高等専門学校, 助手 (60236768)
津留 豊 九州工業大学, 工学部, 講師 (50089950)
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キーワード | ナノワイヤ / 人工格子 / 磁気抵抗 / 陽極酸化法 |
研究概要 |
本研究はAlの陽極酸化により得られるアルマイト膜の微細孔に、直流電着法により遷移金属/貴金属の人工格子を積層析出させたナノワイヤを作製し、界面垂直(以下CPPと略記)巨大磁気抵抗効果及び微細磁区構造と磁化過程を明らかにし高密度磁気ランダムアクセスメモリへの展開を図ることを目的とする.本年度はアルミナ層の底面に微細孔を設け、直流電流によるアルマイト法を開発した。この方法を利用すればアスペクト比900のナノワイヤの作製が可能である。更にこの作製法を人工格子ワイヤの作製に適用して以下の事項を検討した。 (1)Fe-Ni/Cu/Co非交換結合人工格子ナノワイヤ: 電着法による人工格子の形成には、従来から、金属イオンの析出電位の違いを利用するパルスメッキ法が多用されてきた。しかし、この方法で作製された人工格子の界面はグラニュラー合金状となる。シャープな界面を持つ人工格子を得るために、今年度はコンピュータ制御の自動電着ロボットを作製し、3個のメッキ浴を使用することにより直径0.1μm、長さ20μmのFe-Ni/Cu/Co人工格子ナノワイヤを作製した。分析した結果シャープな界面を有することを確認した。次年度は磁気抵抗の測定を行う。 (2)ナノワイヤの微細磁区構造と磁化過程: 光源をグリーンの可視光と紫外線が併用できるマイクロカ-顕微鏡を開発した。分解能は0.1μm程度であり、光学顕微鏡としては最大級の5000倍の倍率での観察も可能である。次年度は線径0.5μmのナノワイヤの磁区構造と磁化過程を解明する。
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