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1996 年度 実績報告書

カルコゲナイドセラミックス半導体の電子密度分布と物性

研究課題

研究課題/領域番号 08455298
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京工業大学

研究代表者

石澤 伸夫  東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 助教授 (90151365)

キーワードカルコゲナイド / 二次元検出器 / 圧力誘起相転移 / 構造解析 / 単結晶X線回折 / 電子密度分布 / ダイヤモンドアンビル
研究概要

高効率の薄膜太陽電池、短波長発光デバイス、あるいは非線形光学材料等への応用が期待されているカルコゲナイドセラミックスの構造と物性の関係を明らかにするため、以下の研究を行なった。
まず、気相法によってAgGaS2、AgGaSe2、CuInSe2などのカルコパイライト型三元系化合物単結晶を育成した。次に、これらの結晶性や双晶等の確認を電子顕微鏡やX線カメラを用いて行なった。
AgGaS2には4.2GPaに相転移が報告されている。高圧相の構造の決定を行なうために、ダイヤモンドアンビルと四軸型回折計を組み合わせ、5.2GPaにおける回折強度データの収集を行なった。得られた強度データをもとに高圧相の原子配列の決定を行なった。高圧相は単斜晶系をとり、原子配列が常圧相のそれからわずかに歪んでいる。この転移は二次の可逆的な相転移であると推定された。カルコパイライト型の構造には6個のS原子と3個の金属原子からなる大きな間隙が存在する。高圧力下ではこの空隙が2種類の独立なに別れるが、その一つがかなり小さくなっていることを明らかにした。わずかな原子変位によって起こるこのような微細な構造変化を、高圧力下で直接決定した例は今までに例がないと思われる。
一方、InSeS2については二次元検出器を用いて構造を精密化し、4軸型回折計によって得られたデータと比較した。2次元検出器を用いて得られたデータは従来方法で得られたデータと変わらない質をもち、測定時間の面からは圧倒的に短縮できることが分かった。これを利用して、カルコゲナイド化合物の高温や高圧下における動的な変化を調べる道が拓かれた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Kitahara: "A CCD Camera System for X-ray Diffraction Studies of Single Crystals" Report of RLEM,Tokyo Institute of Techology. 21. 13-19 (1996)

  • [文献書誌] H.Kitahara: "A new phase of chalcopyrite-type AgGaS2 under high pressures" Transactions of the Materials Resrearch Society of Japan. 20. 719-722 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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