SiC繊維表面への銅(Cu:厚さ2μm)/モリブデン(Mo:厚さ2〜3μm)の二重コーティングを行った。複合化前のSiC繊維表面をC/Cu/Moのコーティング層とした。なお、実験に用いたSiC繊維は米国Textron社製のSCS-6でSiC繊維上におよそ3μmの炭素(C)層がすでにコーティングされているものである。作製した繊維を用いて一方向連続SiC繊維強化Ti-15-3合金基複合材料をHIP法を用いて作製した。繊維体積率は10vol%とした。製造後、界面反応層の光学顕微鏡、EPMA、TEMによる界面近傍の観察を行った。また、基本的な界面力学特性をプッシュアウト法で求めた。切り欠きのない平滑試験片の室温(297-300k)大気中での引っ張り-引っ張り、引っ張り-圧縮の疲労試験を行い、クラック進展速度、疲労寿命を求めた。複合材料への負荷応力(切り欠き付き試販片では見掛けの応力)は平滑試験片の降伏応力以下(450MPa)、以上(650MPa〜880MPa)を選択基準とする。疲労試験時の繰り返し周期は5Hzとした。 その結果、インターフェイズを導入した複合材料では材料中のマトリックスに発生した疲労クラックの進展速度がインターフェイズのない場合のおよそ1/3になることが確かめられた。
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