研究課題/領域番号 |
08455317
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
榎 学 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (70201960)
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研究分担者 |
金 炳男 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助手 (50254149)
岸 輝雄 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (40011085)
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キーワード | セラミックス / 複合材料 / 積層材料 / 信頼性 |
研究概要 |
まず、単相薄膜作製装置を用いることにより、薄膜の作製を行った。セラミックスは最も一般的な材料であるAl_2O_3を用いた。またガラスは、Al_2O_3に最も熱膨張係数が近いGaO-Al_2O_3-SiO_2を用いた。組成の選定は弾性率、熱膨張係数差に注目して行い、界面の残留応力および強度の制御を目的とした。 それぞれの組織の粉体を購入して用い、適当な溶媒によりスラリーを作製した。粉体の種類によりそのスラリーの作製条件を変化させた。その際の粘度等の条件を制御することにより、一定の厚さの薄膜を得るようにした。厚さは50〜100ミクロンの範囲で制御した。 得られた薄膜を数十層積層し、現有のホットプレスを用いて加圧焼結を行った。前後をアルミナの板ではさむことにより、力学的試験が可能な形状を得るようにした。 四点曲げ強度試験を積層方向に垂直な方向と、積層方向に平行な方向に積層方向を変えて行い、その方向依存性を測定した。またその際のアコースティック・エミッションも測定した。 強度は積層方向にほとんど依存せず、主にアルミナの体積率に依存することがわかった。また、膜の厚さにもあまり依存しないことがわかった。また、積層方向によってアコースティック・エミッションの発生数には変化が見られた。これは、試験片の側面観察で見られたアルミナとガラスの界面でのはく離によるものであると思われる。
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