500〜1500μm程度の一定の粒子径の粗い媒体粒子を800〜1000℃程度の一定の温度のガスで流動化しているところに、1〜80μm程度の比較的一定の粒子径の石灰石微粒子を連続供給して石灰石をか焼した。か焼した石灰石(生石灰)はガスとともに装置外に流出しサイクロンやバッグフィルターで回収した。 この方法において、石灰石のか焼率に影響する因子は、か焼温度、石灰石の粒子径、媒体粒子層内のガスの平均滞留時間およびガス中のCO_2の濃度である。 この方法でのか焼に最適な温度は850〜950℃であった。石灰石の粒子径が30μm以下、ガスの粒子層内での滞留時間が0.1(S)以上では石灰石のか焼率は90%以上であった。 この装置では通常の石灰石のか焼装置の温度(1100〜1300℃)および装置内の滞留時間(0.5〜3時間)に比べてはるかに低い温度、短い滞留時間で石灰石をか焼できるので、生じた生石灰は多孔質な生石灰であった。すなわち、通常の方法でか焼された生石灰の比表面積が1〜3m^2/gであるのに対して、この方法で製造した生石灰の比表面積は30〜50m^2/gであり、脱硫などの気体と個体の反応において高い活性を示した。
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