500〜1500μm程度の一定の粒子径の粗い媒体粒子を800〜1000°C程度の一定の温度のガスで流動化しているところに、1〜30μm程度の比較的粒子径一定の石灰石微粒子を連続供給して石灰石をか焼した。か焼した石灰石(生石灰)はガスとともに装置外に流出しサイクロンやバッグフィルターで回収した。石灰石のか焼率に影響する因子として、か焼温度、石灰石の粒子径、媒体粒子層内のガスの平均滞留時間が石灰石のか焼率におよぼす影響を調べた。また、生成物である生石灰の特徴として、比表面積、細孔径分布の測定を行った。 石灰石の粒子径25μm以下の石灰石粒子を用いて、か焼率と操作条件との関係を明らかにした。本装置でのか焼に最適な温度は850〜950°Cであり、最大で97%程度のか焼率が得られた。本装置では通常の石灰石のか焼装置の温度および装置内の滞留時間に比べてはるかに低い温度、短い滞留時間で石灰石をか焼できることがわかった。また、得られた生石灰の比表面積は15〜60m^2/gであり、通常の方法でか焼された生石灰のもの(〜10m^2/g)と比較して非常に大きいことがわかった。本方法で製造される消石灰は、高い反応活性が要求される脱硫操作等への利用が期待される。
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