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1997 年度 実績報告書

単結晶電極表面における原子・分子の吸着構造及びその場での電極反応速度の測定

研究課題

研究課題/領域番号 08455393
研究機関東京工業大学

研究代表者

徳田 耕一  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (40016548)

研究分担者 北村 房男  東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助手 (00224973)
キーワード電極反応速度 / 単結晶電極 / 赤外分光法 / ヘキサシアノ鉄イオン / 吸着 / フェロセン
研究概要

外圏型機構により電子移動反応を行うと一般に考えられている,代表的なレドックス電極反応対として,[Fe(CN)_6]^<3->/[Fe(CN)_6]^<4->及び1,1′ビス(ヒドキシメチル)フェロセン/フェリシニウム([(HOCH_2Cp)_2Fe]/[(HOCH_2Cp)_2Fe]^+)を選び,これらの電極反応速度を,0.1 M KCIO_4溶液中での(111),(110)及び(100)の両方位を有する白金電極及びI^-あるいはSCN^-を単原子層で吸着させた単結晶電極において,ファラデーインピーダンス法により測定した。その結果,[(HOCH_2Cp)_2Fe]/[(HOCH_2Cp)_2Fe]^+)の不均一電子移動の式量速度定数は,白金表面の面方位や,I^-あるいはSCN^-の吸着単原子層の存在に関係なくほぼ一定の値を示し,外圏型機構で進むことが確かめられた。しかるに,[Fe(CN)_6]^<3->/[Fe(CN)_6]^<4->の式量速度定数は,特にI^-などを吸着させていない電極では(111)>(100)>(110)の順に小さくなり,単原子層吸着電極ではSCN^-を吸着させた(111)がいくらか大きな値を示した以外,ほほ同じ値であった。電極表面のin situ赤外反射分光測定の結果,裸の白金電極表面ではヘキサシアノ鉄(II/III)イオンが一部分解し,生成したCN^-が電極面上に単分子層レベルで吸着して存在していることが明らかになった。白金(111)単結晶電極では6個のCN^-が環状に規則的に吸着し,その中心に捕捉された電解質のカチオンを介してトンネル電流が流れやすくなっているというSTM測定の報告があり,ヘキサシアノ鉄(II/III)イオンが捕捉されたカチオンにより電極と架橋した活性錯合体を介して電子移動が進行するという機構により,実験結果が説明できることを示した。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] F.Kitamura: "Infrared Spectroscopic Observation of Water at a Poly-crystavine Gold Electrode /Aqueous Perchlorate Solution Interface" Electrochjm. Acta. 42・8. 1235-1238 (1997)

  • [文献書誌] K.Yamada: "Microelectrode with Leak of Solution" Denki Kagaku. 66・3(未定). (1998)

  • [文献書誌] K.V.Gobi: "Electrochemical and Spectrosc opic Studies on Nickei(II/III) Complexes with Novel 14-Membered Hexaaza Macryclic Functionalized" Electrochjm. Acta. 43・4. 1-9 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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