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1997 年度 実績報告書

各種元素の2,6-ジメトキシフェニル誘導体

研究課題

研究課題/領域番号 08455429
研究機関鳥取大学

研究代表者

和田 正徳  鳥取大学, 工学部, 教授 (30029053)

研究分担者 夏目 聡子  鳥取大学, 工学部, 教務職員 (50273884)
早瀬 修一  鳥取大学, 工学部, 助手 (50238143)
撰 達夫  鳥取大学, 工学部, 助教授 (60032025)
キーワード2,4,6-トリメトキシフェニル / トリアリールカルベニウム塩 / ジアリールカルベニウム塩 / 4-メチレン-2,5-シクロヘキサジエノン誘導体 / 2,6-ジメトキシベンゼンチオール / トリアリール金属 / 金属酸化物 / 金属チオラート
研究概要

1.2,4,6-トリメトキシフェニルリチウムΦ'Li[Φ7'=2,4,6-(MeO)_3C_6H_2]とジフェニル炭酸あるいはギ酸メチルの反応でトリス(2,4,6-トリメトキシフェニル)メタノールΦ'_3COH1およびビス(2,4,6-トリメトキシフェニル)メタノールΦ'_2CHOH2を合成した。1は2-プロパノール中で少過剰の過塩素酸と反応してトリアリールカルベニウム塩[Φ'_3C]X3(X=ClO_4)の暗紫色結晶を生じた。この塩は熱エタノール中でも安定である。1は1M塩酸に溶解し3(X=Cl)の溶液を生じる。この溶液を1M水酸化ナトリウムで中和すると1を再生するのではなく4-ビス(2,4,6-トリメトキシフェニル)メチレン-3,5-ジメトキシ-2,5-シクロヘキサジエノンを生じた。2もメタノール中で少過剰の過塩素酸と反応してジアリールカルベニウム塩[Φ'_2CH]X4(X=ClO_4)の暗赤色結晶を生じた。3は熱メタノール中でもかなり安定に存在するが,1級および2級アルコール中ではビス(2,4,6-トリメトキシ)メタンΦ'_2CH_2に還元された。他方,3の1M塩酸溶液を加熱するとトリアリールメタンΦ'_3CHを生じた。これは4のΦ'-C結合が加水分解されて1,3,5-トリメトキシベンゼンΦ'-Hを生じ,これが4と反応して生じたものであることが判った。
2.トリアリール金属MAr_3(M=As,Sb,Bi)の新しい合成法を開発した。本法は,金属酸化物を出発原料とした2段階反応からなる。まず,金属酸化物を酸触媒の存在で2,6-ジメトキシベンゼンチオールΦSH[Φ=2,6-(MeO)_2C_6H_3]と反応させて金属チオラートM(SΦ)_3に導く。ついでこの金属チオラートM(SΦ)_3を有機リチウム試薬LiArと反応させることによりトリアリール金属MAr_3に導く。副生するリチウムチオラートLiSΦは水溶性であるので水中へ抽出分離し,酸を加えると2,6-ジメトキシベンゼンチオールΦSHが結晶として再生され,再使用することができる。2,6-ジメトキシベンゼンチオールΦSHも金属チオラートM(SΦ)_3も共に無臭で空気中で安定な結晶性化合物であるので取扱が容易である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] M.Wada, H.Konishi, K.Kirishima, H.Takeuchi, S.Natsume, and T.Erabi: "Unusual Stabilities and Reactivities of Tris-and Bis (2,4,6-trimethoxyphenyl) carbenium Salts" Bull.Chem.Soc.Jpn.70(11). 2737-2741 (1997)

  • [文献書誌] M.Wada, S.Natsume, S.Suzuki, A.Uo, M.Nakamura, S.Hayase, and T.Erabi: "Two-step synthesls of trlarylmetals (As,Sb,Bi) starting from the metal oxides and 2,6-dimethoxybenzenethiol" J.Organometal.chem.548. 223-227 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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