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1997 年度 実績報告書

3成分グラフト共重合体を用いる動的表面特性の制御

研究課題

研究課題/領域番号 08455436
研究機関東京工業大学

研究代表者

手塚 育志  東京工業大学, 工学部, 助教授 (80155457)

研究分担者 尾池 秀章  東京工業大学, 工学部, 助手 (20282824)
キーワード3成分グラフト共重合体 / 高分子材料表面 / 動的表面特性
研究概要

"ブロックマクロモノマー法"を用いて合成したポリビニルアルコール(PVA)およびポリウレタン(PU)を幹成分とし、ポリスチレン(PS)-ポリジメチルシロキサン(PDMS)ブロック共重合体の動的表面特性(接触媒体の変化に対する環境応答挙動)を検討した。これら3成分グラフト共重合体キャスト膜の最表面には幾何学的拘束条件では不利になるにも拘らずポリシロキサン成分が濃縮することが、XPS法および接触角法により認められた。さらに、ガラス板上にキャスト製膜した一連の3成分グラフト共重合体膜を水中に侵漬し、接触角法(water-in-air法)によって膜表面の環境応答を評価した。その結果PVA系3成分グラフト共重合体では、迅速な応答が認められたものの枝成分中のPS含量の増加にともなって、応答速度が遅延し、PSセグメント導入の効果が確認された。一方、PU系3成分グラフト共重合体の環境応答では、枝成分であるブロック共重合体に対する環境応答挙動と類似のPDMSホモポリマーからPSホモポリマーへの接触角変化が認められた。このように、3成分グラフト共重体により、新奇な環境表面応答性機能を実現できることを確認した。また本研究では、高分子セグメントのトポロジー構造を自在に設計し高分子の幾何学適拘束条件と種々の熱力学的条件を拮抗させた。新規な高分子材料設計手法の確立を目指し、疎水性高分子の末端に導入した親水性かつ適度な環歪みを有する環状オニウム塩のユニークな物理的および科学的諸特性を最大限に利用した高い反応効率と適用高分子の一般性を兼ね備えた新しいトポロジカル高分子合成システムの開発を試みた。その結果、ポリテトラヒドロフラン(PTHF)、PS、PDMSをセグメントとする分岐および網目高分子の効率的な合成に成功した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yasuyuki Tezuka: "Tailores Synthesis of Star and Network Poly (dimethylsiloxane) sthrouth Electrostatic Self-Assembly and Subsequent Covalent Fixation of Telechelics Having Cyclic Onium Salt Groups" Macromolecules. 30・18. 5220-5226 (1997)

  • [文献書誌] 尾池 秀章: "末端ピロリジン型テレケリックポリテトラヒドロフラン合成とカルボシ酸のと反応" 高分子論文集. 54・12. 896-899 (1997)

  • [文献書誌] Yasuyuki Tezuka: "Synthesis and Swelling Control on Polystyrene/Poly (THF) Two-Component Polymer Networks" Polymer. (in press.).

  • [文献書誌] Hideaki Oike: "Ring-Opening Reactions of 5-membered Ctyclic Ammonium Salt Groups at the End of Poly (tetrahydrofuran)" Reactive Functional Polym.(in press.).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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