研究課題/領域番号 |
08455476
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
鈴木 敏夫 大阪大学, 工学部, 教授 (80029107)
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研究分担者 |
鈴木 博善 大阪大学, 工学部, 助手 (00252601)
松村 清重 大阪大学, 工学部, 助教授 (10135668)
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キーワード | 大型粗度 / 慣性力 / 非定常運動 / 粗度密度 / 平均投影直径 |
研究概要 |
振動流中において発達した境界層内におかれた突起物(大型粗度)周りに発生する非定常剥離渦の挙動を調査し、大型粗度による海洋構造物の各部材に働く流体力増加のメカニズムを明らかにすることを目的とし、次のような実験と理論的解析を行った。 1.一様流中におかれた単一粗度周りの流れ場を観測し、粗度の後流部に発生する定常剥離域の大きさを定量化した。 2.大型粗度の付着による慣性力変化を(1)各粗度の局所流速場における慣性力、(2)粗度の平均投影直径による慣性力増加、(3)粗度周辺の圧力場変化による力、(4)粗度の後流側に発生する剥離域内の質量が粗度と共に動くことによる慣性力、の4つに分け、各々の力が剥離域と粗度間隔との相対値及び粗度密度によりどのように変化するかを調査した。 以上の結果より、大型粗度による慣性力増加は、(1)粗度の間隔と粗度直径の比が2.5以上の場合と2.5以下の場合で、メカニズムに変化が生じること、(2)粗度密度が大きい場合、慣性力増加は平均投影直径と剥離域内の水の質量で大半が説明できること、 (3)粗度密度が小さい場合は、平均投影直径、剥離域の水に加えて、各粗度の慣性力、粗度による表面圧力変化を加えると実験結果を定量的に説明できること、 (4)粗度密度が1.5%を越えると、平均投影直径はD+2Kにほぼ等しくなることが示された。 今後の予定としては、非定常剥離域の挙動を調べ、非定常剥離渦と境界層の干渉メカニズムを明らかにする。
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