研究課題/領域番号 |
08455478
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
豊貞 雅宏 九州大学, 工学部, 教授 (30188817)
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研究分担者 |
丹羽 敏男 九州大学, 工学部, 助手 (10208267)
山口 喜久次 九州大学, 工学部, 助手 (70037943)
後藤 浩二 九州大学, 工学部, 助教授 (60274487)
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キーワード | 疲労表面き裂 / き裂開閉口 / 表面き裂の合体成長 / ΔK_<RP> / シミュレーションモデル / レーザ干渉法 |
研究概要 |
平成8年度には、疲労表面き裂の開閉口挙動を計測するため、レーザ干渉法を応用した微小変形を計測できる装置を設計・試作した。今年度は、納入が遅れていたレーザ発振のためのダイオードを試作した装置に組み込み、この装置を用いて平板中に存在する単一の疲労表面き裂の開閉口挙動を計測できるか否か検討した。その結果、試験体が大きい場合には拘束冶具を用いても面外変形や横ぶれが大きく、疲労表面き裂の開閉口挙動を精度よく計測できないことが判明した。また、試験体を小さくすることである程度計測精度が改善されるが、計測精度におよぼす面外変形による影響が大きく、十分な精度で開閉口挙動を計測できていない。そこで、現在この面外変形による影響を考慮する手法を検討中である。 一方、先に開発した疲労き裂伝播解析プログラムはき裂面の任意位置に集中荷重か作用した場合のK値が基礎式となるが、構造要素に対するそのK値解は一般に求められない。そこで、構造要素のき裂長さとK値の関係を入力することにより、そのK値のき裂長さ依存性が同一となる分布応力を単純な試験体に作用させき裂開閉口挙動を推定すれば構造要素の疲労き裂伝播挙動を近似的に表現できるものと考え、発生から任意き裂長になるまでの寿命推定が可能となる構造要素に対するき裂開閉口プログラムを開発した。来年度はこのプログラムを用いてき裂開閉口挙動を推定し、実験結果と比較検討し、実用に耐えうるよう改良する予定である。
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