セミミクロ天秤を除振台に配置し、天秤室の内部に粗調整、微調整のゲージ台を入れる。ゲージ台の上には液体を入れることができる容器を配置した。天秤でピエゾ素子を吊り下げ素子の下部にレンズをつけて液体中を上下に微調整できるようにし、測定法を検討している。また、石英等の平板およびレンズにスパッタリングで均一な各種皮膜を形成させ干渉により皮膜を調査した。 担体分離はまず、鉄マンガン重石と石英の浮選分離で試みた。鉄マンガン重石の微細な試料(5μm以下)の浮選に捕収剤としてオレイン酸ナトリウムを使用し、粗粒(37〜53μm)の粒子を担体として添加し鉄マンガン重石の浮遊性を増大させ石英の微粒子(10μm以下)との分離を行った。44%の浮遊率が粗粒子担体を添加することにより78%に増大した。さらに、Fe^<3+>イオンを添加することにより鉱石表面のゼータ電位を変化させるとさらに鉄マンガン重石の浮遊率は増大し、97%となった。 ついで、錫石と石英の担体を用いた浮選分離を試みた。錫石(5μm以下)の浮選に捕収剤としてオレイン酸ナトリウムを使用した。担体として混合する錫石の粒度は30〜50μmで最も実収率が大となり、通常の浮選の28%から80%程度まで実収率は増大した。さらにPb^<2+>イオンを添加すると錫石の実収率は85%とより増加した。使用したpHは6付近で最も分離が良好であった。 今後、表面吸着物質、pH等の変化による粒子間力測定を試みる予定である。
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