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1996 年度 実績報告書

イネの進化・適応に関わる遺伝子ネットワークの解析

研究課題

研究課題/領域番号 08456006
研究種目

基盤研究(B)

研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

沖野 啓子 (森島 啓子)  国立遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 教授 (70000247)

研究分担者 春島 嘉章  (財)遺伝学普及会, 研究員
才 宏偉  遺伝学研究所, 総合遺伝研究系, 助手 (20290893)
キーワード量的形質遺伝子座 / 野性イネ / 栽培化 / 分子マーカー / 遺伝子地図 / 遺伝子の多面発現
研究概要

私達はイネの栽培化に伴って生じた遺伝的変化の実体を明らかにする目的で、栽培イネ(108,台湾のインド型)と野性イネ(W1944,中国のO.rufipogon)の交雑に由来するRecombinant Inbred (F7) 118系統を用い、各種の量的形質と85のRFLPおよびアイソザイムのマーカーの変異を調査した。RFLP分析は日本のイネゲノムチームとCornell大学から提供されたプローブを用い、ECLの方法で行った。
解析の対象としたのは種子休眠性、脱粒性、再生力、穂首抽出長、穂数、穂長、粒長巾比、出穂期など29の形質である。解析ソフトqGENEを使って分析したところ、次の結果が得られた。全ての形質においてそれぞれ2〜44のマーカーが5%レベルの有意性を示し量的形質の遺伝子座(Quantitative Trait Loci)を検出できた。個々のQTLの説明力は低く、かつ異なる染色体に広く分布していることから、栽培化とは小さな効果を持つ突然変異が徐々に蓄積していったゆるやかな過程であると考えられた。これらのマーカーの中には、互いに発育的に相関していると思われる複数の形質に共通しているものも見出され、多面発現をするQTLの存在が示唆された。また、染色体上の特定の領域に、栽培比の過程で共適応の関係にあったと考えられる複数の形質のQTLがクラスターを作っている傾向が認められた。これは″Adaptive gene block″の存在を示唆する。現在分子マーカーの数をふやし、より詳細なQTLの地図を作成するため実験を続行中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Morishima,H.: "Analysis of genes responsible for rice evolution by molecular markers" Proc.Japan/Korea Symp.on Biol. Sciences. (印刷中). (1997)

  • [文献書誌] 才宏偉: "イネの栽培化に関係する形質のQTL解析1" 育種学雑誌. 46(別冊)2. 67 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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