平成9年度は8年度に抽出できなかった種からのDNA抽出を完了し、広義のPeetunia属49分類群の葉緑体DNA20種類の制限酵素、12種類のタバコ葉緑体DNAプローブを用いたサザンハイブリダイゼーション法による制限断片長多型(RFLP)分析を行った。 供試した全ての制限酵素でRFLPが得られた。共有派生形質となる多型は31、固有派生形質となる多型は86であった。共有派生形質となったもので制限配列位置が特定できているものは24であり、site gainが19、sitelossが14であった。これらを基にWagnerの最節約法を用いて分岐図の作成を行った。外群としてNicotiana langesdorffiiを用いた。以上の結果から次の知見を得た。ただし、今後さらに分析を進めることによって、新たな知見が得られる可能性がある。 1.Petunia属はNicotiana langesdorffiiを外群としたとき、単系統性を示した。 2.Calibrachoa属に属する種はいくつかの分岐群に分かれたが、広義のPetuniaとしては単系統であった。
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