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1998 年度 実績報告書

数種そ菜における^<15>Nならびに^<45>Caの吸収と転流・同化

研究課題

研究課題/領域番号 08456023
研究機関大阪府立大学

研究代表者

池田 英男  大阪府立大学, 農学部, 教授 (00081547)

研究分担者 和田 光生  大阪府立大学, 農学部, 助手 (10244667)
キーワードCa / N / 吸収 / 転流 / 同化 / 分布 / アイソトープ
研究概要

^<45>Ca溶液をスポット状にして,主葉脈上ならびに枝脈間に施与し,オートラジオグラフィーを作成した。別に主脈上に帯状に施与して,スポット状施与と比較した。その結果,主脈上に施与した場合には,枝脈間に施与した場合よりも^<45>Caの吸収・移動が多く,葉脈を伝わって^<45>Caが葉身の先端方向へ移動する様子が良く観察できた。また,枝脈間スポット状施与と主脈上の帯状関与の結果からも,葉の表面より裏面からのv5Caの吸収・移動が多いことがわかった。以上のように,Caは葉の裏,特に葉脈部分に与えられた場合,多く吸収・転流されることがわかった。顕微鏡観察の結果,葉の裏には気孔が表よりも高密度で分布している野菜が多かったが,気孔の大きさや密度とCa吸収の多少との関係は認められなかった。
^<15>Nを利用して,苗,開花期,果実肥大期,果実収穫期に与えた窒素の吸収・分配並びにその後の転流を調査した。尿素の吸収量は生育段階によって変化し,幼苗期には硝酸の25%であったが,その後の生育段階では80%まで増加した。同様に,尿素の転流は苗では制限されたが,その後の生育段階では硝酸と同じように早かった。施与直後の^<15>Nは,尿素と硝酸では葉身に,アンモニウムでは茎と果実に多く検出された。開花期,果実肥大期に吸収した^<15>Nは,それぞれ収穫期には果実並びに上位部分に多く転流していた。以上のように,トマトは栄養成長期にあたる苗の段階では尿素は吸収,転流が少なく,同化も遅いので窒素源にはなりにくいが,生殖成長期以降の段階では,吸収,転流,同化は栄養成長期のそれと大きく異なり増加するので,この段階では尿素も良い窒素源になると考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Ikeda,H.and Tan,Xuewen: "Urea as an organic nitrogen source for hydroponically grown tomatoes in comparison with inorganic nitrogen sources" Soil Science and Plant Nutrition. 44(4). 609-615 (1998)

  • [文献書誌] 佐藤 毅・渡辺和彦・池田英男・中山道憲: "トマト幼植物の地上部あるいは地下部に与えたカルシウムおよびリンの吸収と転流" 日本土壌肥料学雑誌. 69(6). 626-639 (1998)

  • [文献書誌] Ikeda,H.ら: "Absorption,translocation,and assimilation of foliar-applied urea compared with nitrate and ammonium in tomato plants." 園芸学会雑誌.

  • [文献書誌] 池田英男ら: "トマトの葉柄基部、果房基部あるいは果実に与えた^<45>Caの吸収と転流" 園芸学会雑誌.

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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