研究課題/領域番号 |
08456029
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
山本 広基 島根大学, 生物資源科学部, 教授 (30112121)
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研究分担者 |
巣山 弘介 島根大学, 生物資源科学部, 助手 (70284023)
井藤 和人 島根大学, 生物資源科学部, 講師 (20273922)
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キーワード | 農薬 / 除草剤 / スルフォニルウレア / 土壌微生物 / 生態系影響評価 |
研究概要 |
除草剤スルフォニル尿素系の水田用除草剤は、有効成分が5g/10aでその除草活性を発揮する。このような微量で殺草活性を有する薬剤の土壌微生物に対する影響についてはこれまで研究されたことがない。昨年度は、本研究の代表者山本らが、総合研究(B)の補助金(平成4年度)を受けて提案した「農薬の土壌生態系影響評価のための推奨試験」に則り、除草剤としてスルフォニル尿素系のベンスルフロンメチルを用い、水田土壌の1)乾土効果、2)硝化、3)バイオマスに及ぼす当該農薬の影響とその影響の持続性について検討した。 今年度は、当該農薬の影響を評価するにあたって必要となる、自然環境下における土壌微生物活性の変動を中心に調査すると共に、調査水田から採取した土壌に常用量および10倍量の除草剤を処理して微生物活性に対する影響を室内試験によって検討した。調査水田として、慣行栽培水田と過去5年間一切の農薬を使用していない無農薬水田を選び、窒素の無機化、硝化、微生物バイオマスおよび微生物群衆構造を経時的に調査した。それぞれの微生物活性は調査時期によって変動し、慣行栽培水田と無農薬水田の間に当該除草剤の影響は検出されなかった。一方、室内試験においても、硝化活性を除く各種の活性に対する除草剤施用の影響は認められなかったが、硝化活性に対しては処理後4週間まで抑制的な影響が認められた。きわめて微量の施用量であっても、ごく限られた微生物によって営まれる作用に対しては一時的な影響が現われ、土壌生態系へのこれらの影響の意義を明らかにすることが今後の課題である。
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