• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

カイコのヘテロクロマチンとW染色体との関係

研究課題

研究課題/領域番号 08456034
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京農工大学

研究代表者

黄色 俊一  東京農工大学, 農学部, 教授 (80015081)

研究分担者 阿部 広明  東京農工大学, 農学部, 助手 (80222660)
横山 岳  東京農工大学, 農学部, 助手 (20210635)
キーワードカイコ / RAPD / W染色体 / 性染色体 / レトロトランスポゾン / ゲノム
研究概要

本年度は,カイコのW染色体に関する分子生物学的情報を得るために,ランダム増幅多型DNA(RAPD)の探索と,そのDNA塩基配列の決定,ならびにゲノムライブラリーの作製を行った。結果の概要は以下の通りである。
1.カイコのW染色体に存在するRAPDの探索を行ったところ,既に発見されていた2種類のRAPDに加え,新たに2種類のRAPDを得ることができた。
2.合計4種類発見されたW染色体上のRAPDのDNA塩基配列を決定した。これらの配列は,データベース上の検索から,各種レトロウイルスのゲノム,あるいはレトロトランスポゾンとの相同性が認められるレトロトランスポゾン様配列であった。これらの配列データをもとに,W染色体上のレトロトランスポゾン様配列の転移機構について推察した。4種類中3種類のレトロトランスポゾン様配列は,過去に転移したものが,そのままゲノムの中にとどまっており,現在では転移機能を失っていると不活性型と考えられた。しかし残り1種類のレトロトランスポゾン様配列は,胚発生の特定の時期にmRNAに転写されており,活性型である可能性が示唆された。
3.カイコの雌のDNAを用い,ラムダファージによるゲノムライブラリーを作製した。そのライブラリー中よりW染色体上のRAPDを含むファージを1種類クローニングした。そのファージの挿入断片(約16Kbp)中のDNA塩基配列を途中まで解析した結果,複数のレトロトランスポゾンが含まれていた。現在,残りのDNA塩基配列を決定中である。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takeshi YOKOYAMA: "Induction of hexaploid by hot water treatment of inseminated eggs in the silkworm,Bombyx mori." The Journal of Sericultural Science of Japan. 65・3. 151-156 (1996)

  • [文献書誌] 阿部広明: "カイコ濃核病ウイルス1型感受性系統保存へのDNA診断法の応用" 日本蚕糸学雑誌. 65・3. 196-200 (1996)

  • [文献書誌] 横山岳: "大卵遺伝子をホモ型にもつ3倍体蚕の卵の性状と造卵数" 日本蚕糸学雑誌. 65・4. 248-254 (1996)

  • [文献書誌] 大林富美: "限性形蚕,限性セ-ブルならびに限性黒色蚕のW染色体に存在する同一のRAPD" 日本蚕糸学雑誌. 65・5. 395-398 (1996)

  • [文献書誌] Hiroaki ABE: "Nucleotide Sequence of the Random Amplified Polymorphic DNA (RAPD) on the W Chromosome of the Silkworm,Bombyx mori (Lepidoptera : Bombycidae)" Applied Entomology and Zoology. 31・4. 633-637 (1996)

  • [文献書誌] Hajime TAKEDA: "Impaired Yolk Protein Uptake by Oocytes of a Bombyx mori Mutant" Insect Biochemistry and Molecular Biology. 26・6. 607-616 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi