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1997 年度 実績報告書

カイコのヘテロクロマチンとW染色体との関係

研究課題

研究課題/領域番号 08456034
研究機関東京農工大学

研究代表者

黄色 俊一  東京農工大学, 農学部, 教授 (80015081)

研究分担者 阿部 広明  東京農工大学, 農学部, 助手 (80222660)
横山 岳  東京農工大学, 農学部, 助手 (20210635)
キーワードカイコ / W染色体 / 性染色体 / RAPD / クワコ / レトロトランスポゾン
研究概要

本年度はカイコならびにクワコのW染色体を含むゲノムライブラリーを、それぞれラムダファージを用いて作製した。続いてそれぞれのライブラリー中より、W染色体に特異的なランダム増幅多型DNA(RAPD)を含むファージを1つずつクローニングした。さらにそれぞれのファージ中の挿入断片のDNA塩基配列を決定した。
その結果、カイコのW染色体断片は約18Kbp、クワコのW染色体断片は約16Kbpであった。カイコのW染色体断片18kbpは、全域にわたりレトロトランスポゾン様配列が並んでいた。一方、クワコのW染色体断片16Kbpも、全域にわたりレトロトランスポゾン様配列が並んでいた。カイコならびにクワコのW染色体は、レトロトランスポゾンの中に、別のレトロトランスポゾンが挿入されていて、さらにそのレトロトランスポゾンの中にも、また別のレトロトランスポゾンが挿入されているといった、いわゆるレトロトランスポゾンの「入れ子」状態であった。以上の結果から、カイコとクワコのW染色体にはレトロトランスポゾンが密集していることが示唆された。また、これらのレトロトランスポゾン様配列の中に、W染色体に特異的なDNA塩基配列が存在するかどうか調べたが、W染色体に特異的なDNA塩基配列は存在しなかった。従って、W染色体を細胞組織学的に識別するためのプローブは作製できなかった。
また本年度はW染色体を細胞組織学的に観察するための技術的基礎を確立するために、カイコ幼虫の卵巣より染色体標本を作製する実験を行った。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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