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1997 年度 研究成果報告書概要

カイコ消化管でのアポトーシス現象に関わる27Kヌクレアーゼの機能

研究課題

研究課題/領域番号 08456036
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 蚕糸・昆虫利用学
研究機関京都工芸繊維大学

研究代表者

古澤 壽治  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (70127166)

研究分担者 小谷 英治  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助手 (10273541)
森 肇  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (80201812)
杉村 順夫  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (20273542)
小田 耕平  京都工芸繊維大学, 繊維学部, 教授 (50081584)
研究期間 (年度) 1996 – 1997
キーワードカイコ消化管 / アポトーシス / プロテアーゼ / ヌクレアーゼ / プログラム細胞死 / Programd Cell Death
研究概要

カイコ消化液の27K蛋白質画分に、二本鎖RNA分解酵素(dsRNase)、およびDNaseの存在を見い出し、加えて塩基性セリンプロテアーゼが含まれることを示してきた。この画分から等電点分画法により、アルカリの等電点を持つdsRNase、DNaseおよびプロテアーゼの分離を行った。単離された27Kプロテアーゼについては、その生理機能を解明するため、遺伝子解析および転写・翻訳レベルでの発現パターンを明らかにした。
1.27Kプロテアーゼは、キモトリプシン人工基質分解活性においてpH10.0に至適性があり、塩基性ポリペプチド(pl=11.0)から構成されていた。遺伝子解析から推定した本酵素のアミノ酸配列には、セリンプロテアーゼに共通の一次構造やキモトリプシン特異性残基が保存されていた。
2.この酵素は盛食期に速やかに消化液に分泌されるものの、吐糸期以降の中腸皮膜および脱落細胞に前駆体蛋白質として蓄積した。
3.哺乳類で見つかったアポトーシス誘導因子であるRNA結合蛋白質の一種、TIA-1との相同性を有するカイコTIA-1ホモローグを、27K蛋白質N末端領域とオーバーラップする形でコードしているmRNAの存在が27Kプロテアーゼの遺伝子解析の過程で示された。
4.5齢1日目と吐糸・蛹化の時期に中腸細胞内でTIA-1ホモローグmRNA量が増加した。
5.吐糸開始とともに、蛹型細胞が中腸の幼虫型細胞の外側に新生しはじめ、幼虫型細胞は徐々に脱落する様子が観察された。蛹化頃をピークとして中腸内腔において幼虫細胞の崩壊が観察された。蛹期の中腸内腔において断片化したDNAが観察された。
したがって、27Kプロテアーゼとその前駆体、およびTIA-1ホモローグがカイコ消化管の変態期における細胞死に関与した役割を担うことが推察された。

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公開日: 1999-03-16  

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