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1996 年度 実績報告書

放線菌の生産するテルペノイド化合物の生合成研究

研究課題

研究課題/領域番号 08456057
研究種目

基盤研究(B)

研究機関東京大学

研究代表者

瀬戸 治男  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (10013335)

研究分担者 降旗 一夫  東京大学, 農学部, 助手 (20219091)
降旗 桂子  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教務職員
葛山 智久  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (30280952)
新家 一男  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (20251481)
早川 洋一  東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (20208606)
キーワードテルペノイド化合物の生合成 / 非メバロン酸経路 / Streptomyces aeriouvifer / ナフテルピンの生合成 / メナキノンの生合成 / Streptomyces argenteolus / ロンゲスチンの生合成研究 / TANGO-HMBC
研究概要

従来テルペノイド化合物の生合成出発物質であるイソペンテニルピロリン酸(IPP)は、メバロン酸経路によってのみ生産されると信じられてきた。しかし、最近Rohmer等によって新しい経路(非メバロン酸経路)の存在が証明された。放線菌の生産するテルペン化合物がどちらの経路によって生成されるかを解明するため、Streptomyces aeriouviferにより生産されるテルペノイド化合物であるハフテルピン、およびメナキノンの生合成を^<13>C-及び^2H-標識化合物([1,2-^<13>C_2]酢酸および[U-^<13>C_6]グルコース)を用いて生合成実験を行なった。その結果、培養初期に生産されるメナキノンは主として非メバロン酸経路で、二次代謝産物の生産が始る後期に生産されるナフテルピンはメバロン酸経路で生合成されることが判明した。
次いで、Streptomyces argenteolusによって生産される7環性のテトラテルペノイド化合物であるロンゲスチンの生合成研究を行なった。その結果、本化合物は非メバロン酸経路のみで生産され、本生産菌はメバロン酸経路をもっていないと結論された。
以上の結果より、同じStreptomycesであっても非メバロン酸経路のみを有するものと、両方の経路をもっているものの2群に分類されることが判明した。この事実は、化学分類学的に極めて重要な発見であると考えられる。
また、この研究で1,3-位の小さな^<13>C-^<13>C遠距離スピン結合を観測する必要が生じたために、NMRの新技術であるTANGO-HMBCを新たに開発した。この技術は、炭素-炭素結合の開裂を伴う転位反応の解析に極めて有効であり、今後NMRを用いる生合成研究で活用されると思われる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Seto,H.Watanabe and K.Furihata: "Simultaneous operation of the mevalonate and non-mevalonate pathways in the biosynthesis of isopentenyl diphosphate in Streptomyces aeriouvifer." Tetrahedron Lett.37. 7979-7982 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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