研究課題/領域番号 |
08456057
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瀬戸 治男 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (10013335)
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研究分担者 |
降旗 一夫 東京大学, 農学部, 助手 (20219091)
降旗 桂子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教務職員
葛山 智久 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (30280952)
新家 一男 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (20251481)
早川 洋一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (20208606)
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キーワード | テルペノイド化合物の生合成 / メバロン酸経路 / 非メバロン酸経路 / carquinostatin / novobiocin / BE-40644 / Streptomyces aeriouvider / HMG CoAreducatase |
研究概要 |
従来テルペノイド化合物の生合成出発物質であるイソペンテニルピロリン酸(IPP)は、メバロン酸経路によってのみ生産されると信じられてきた。しかし、最近Rohmer等によって新しい経路(非メバロン酸経路)の存在が証明された。放線菌の生産するテルペン化合物がどちらの経路によって生成されるかを解明するため、Streptomycesが生産するテルペン化合物であるcarquinostatin、novobiocin、がRohmerが提出した非メバロン酸経路で生合成されるか否かについて検討した。その結果、これらの生産菌では、非メバロン酸経路のみが存在していることが判明した。またStreptomyces以外の放線菌であるActinoplanesの代謝であるBE-40644については、非メバロン酸経路およびメバロン酸経路の両方の経路が作動していることが判明した。また培養時期に伴う変化を詳細に検討したところ、この菌株では培養初期には非メバロン酸経路が、後期にはメバロン酸経路が発現していることが判明した。この結果は、昨年度に報告したnaphterpinの生合成の結果と同じであり、メバロン酸経路が二次代謝産物の生産に利用されていることを強く示唆している。 次いで、Streptomyces aeriouviderからHMGCoAreductaseを精製し、それに対応する遺伝子をクローニングした。これをプローブとして、Southern hybridizationにより種々の放線菌におけるメバロン酸経路の分布を解析した。現在までのところ、検体数が少ないためまだ確定的なことはいえないが、放線菌の化学分類とメバロン酸経路の分布との間には特別な相関が認められていない。。
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