研究課題/領域番号 |
08456060
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
小田 順一 京都大学, 化学研究所, 教授 (50027041)
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研究分担者 |
田中 啄治 京都大学, 化学研究所, 助手 (40227145)
加藤 博章 京都大学, 化学研究所, 助手 (90204487)
平竹 潤 京都大学, 化学研究所, 助教授 (80199075)
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キーワード | 有機合成化学 / タンパク質工学 / 酵素反応機構 / X線結晶構造解析 / 遷移状態アナログ / グルタチオン / 立体特異性 / 分子認識 |
研究概要 |
本研究の目的は、タンパク質結晶学、遺伝子工学の手法を有機合成化学的なアプローチと組み合わせることで、酵素の反応加速の仕組みを立体構造に基づいて明らかにすることにある。そこで、ATPを補酵素として用いる反応として、異なる基質間にCN結合を形成するリガーゼを、また、NADPHを用いる反応として、トロピノンから互いにジアステレオマ-の関係にあるトロピンとψトロピンを生じる2つのトロピノン還元酵素を取り上げ、X線結晶解析による立体構造を基に、部位特異的変異導入と有機合成化学的なアプローチによって反応機構を明らかにしようとした。本年度得られた結果は以下の通りである。 (1)γグルタミルシステイン合成酵素の結晶化 分子表面に存在するシステイン4残基(106、164、205、223)を部位特異変異導入法によりSer残基に置換した変異型酵素を調製することにより、ギ酸ナトリウムを沈殿剤として約0.2×0.2×0.1mmの直方体の単結晶を得ることに成功した。 (2)トロピノン還元酵素のX線結晶解析 反応の立体特異性が異なる2つのトロピノン還元酵素、TR-IとTR-IIを重原子多重同形置換法を用いることにより、X線結晶構造解析を行い、三次元構造を求めた。 (3)グルタチオン合成酵素の活性中心に存在するArg225の役割の解析 Arg225をLysに変えた変異型酵素R225Kを用いて、遷移状態アナログに対する挙動を調べるとともに、R225Kと遷移状態アナログ複合体のX線結晶構造解析を行い、Arg225の役割を調べた。 (4)γグルタミルシステイン合成酵素の遷移状態アナログの合成 γグルタミルシステイン合成酵素の基質システインがアシルリン酸中間体を攻撃し、ペプチド結合が形成される段階の遷移状態を推定し、そのアナログとなる四面体型構造を持ったホスフィネート1とスルフォキシミン2を合成し、阻害機構を調べた。
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