研究課題/領域番号 |
08456062
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研究機関 | 富山県立大学 |
研究代表者 |
生方 信 富山県立大学, 工学部, 教授 (60168739)
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研究分担者 |
松浦 信康 富山県立大学, 工学部, 助手 (60281250)
大利 徹 富山県立大学, 工学部, 助教授 (70264679)
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キーワード | トウトマイシン / ポリケチド / クローニング / PCR / 形質転換 / 遺伝子破壊 |
研究概要 |
Streptomyces spiroverticillatusにより生産されるトウトマイシン(TM)は、タンパク質脱リン酸化酵素(PP1及びPP2A)阻害剤である。TMは無水マレイン酸骨格と直鎖状ポリケチドが結合したユニークな構造を持つことから、TM生合成遺伝子の発現と調節を、遺伝子組換え手法を用いた生合成遺伝子群の取得と一次構造の解析により明かにすることを目的とする。前年度までに、既知のType I PKSで高度に保存されている塩基配列を基にプライマーを合成し、TM生産菌染色体DNAとのPCRを行なったところ特異的断片が増幅された。PCR産物により特異的に認識される、TM生産菌染色体DNA由来の約1.8kbの遺伝子断片が、TM生合成遺伝子由来のものであることを証明するため、まずpIJ702を用いてトウトマイシン生産菌の形質転換効率の向上を目指し、2×10^4transformants/μgDNAの転換効率を得た。次に、上記遺伝子断片をチオストレプトン耐性遺伝子を組み込んだpUC19を用いてサブクローニングを行いプラスミド(pTM201)を構築した。TM生産菌プロトプラストに対して相同組換えによる形質転換を行い遺伝子破壊を試みた。得られた15株の形質転換体は、全てTM生産能を失っていたが、親株が生産するもう一つの抗生物質キサントスタチンの生産能を保持していた。現在、サザンブロット法により、それぞれの株の組み込み様式を検討中である。
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