研究課題
基盤研究(B)
基本的製造条件の解明単板の幅とマンドレルの直径を変えると円筒LVLの交錯木理角が変化し、円筒の剛性が影響される。この点について、実験的及び理論的に交錯角と円筒軸方向の剛性の関係を解明し、製造条件を明確にした。装置の改良試行錯誤の末、加圧用ゴムベルトを初期の3回転メビウスベルトの形からマンドレル全体に巻き付ける長尺のものに替え、一層巻き終えた後、巻きはじめ部分から順次解くことによって圧締時間を7分間に延長し、接着の安定性を高めた。このことが生産性を損なわないために、巻き付け作業用台車が元の位置に戻る時間をベルトの解圧のための時間に充てた。次に、加圧用ゴムベルトに掛けるテンションを従来の数十kgから1.5tに強化するため、摺動抵抗型の装置を取り付けた。このことによって、接着層には約7kg/cm^2の圧締圧がかかるようになった。さらに、接着剤の添加方式を液条(櫛形)滴下する方式に替え、硬化剤をロールコ-タで単板リボンの裏面(順巻き時)または表面(逆巻き時)に塗布できる様に工夫した。接着剤の選択この円筒LVLの製造では急速硬化型の接着剤を用いる必要があるので、種々のハネムーン・タイプの接着剤について圧締時間と接着力及びその耐水性の関係を調べた。その結果、集成材用のレゾルシノール樹脂接着剤に急速硬化型のレゾルシノール樹脂接着剤を30%混合したものが最適であることが分かった。円筒の構造性能円筒LVLの曲げ試験を行って内部補強のない場合と補強の有る場合の曲げ性能を比較した結果、断面の変形阻止には重点在は効果的であるが、剛性と強度には顕著な違いは見られなかった。
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