研究課題/領域番号 |
08456109
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
杉山 道雄 岐阜大学, 農学部, 教授 (40021696)
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研究分担者 |
荒幡 克己 岐阜大学, 農学部, 助教授
永木 正和 鳥取大学, 農学部, 教授 (90003144)
有本 信昭 岐阜大学, 農学部, 教授 (40115390)
小栗 克之 岐阜大学, 農学部, 教授 (20233497)
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キーワード | 加工卵ユーザー / 液卵価格相場 / 独立型外食産業 / 液卵貿易 / フードシステム / 加工卵比率 / 外食化、中食化 / インテグレーション |
研究概要 |
第1年度は鶏卵の生産流通加工販売のフードシステムと貿易構造を明らかにするため、鶏卵生産及びG.P.液卵加工業を72戸、鶏卵利用製造業86戸、外食産業48戸のアンケート調査を実施し、結果の大要は次の通りである。 1.大型鶏卵生産者の2/3は、(1)G.P.センターをもち、(2)その半分は液卵を製造している。液卵製造比率は17%で米国での30%より低いが、拡大方向にあり西暦2000年には20%に達するとみられる。その目的のため(1)から(2)へ、さらに再加工へと進みつつある。 2.鶏卵利用製造業(製菓、製パン、マヨネ-ズ、練製品)は、穀付卵及び液卵を仕入れるが、前者が多い。その需要量、コスト、経済性からみると、後者液卵利用を進めるのが得策であると判断される。 3.外食産業は独立型と大規模型(前処理過程、主調理過程及び盛付けサービス過程)に分けられる。独立型は穀付卵仕入れが多いが、大規模型は加工卵仕入れが多い。鶏卵ユーザーとしての製造・外食産業では高品質の安全な卵のニーズが高く、今後、農場やG.P.への働きがけが強まると予測される。液卵加工業者は高品質卵を製造しているが川上・川下への統合化を求めているばかりでなく、公的液卵相場の発表が望まれている。 4.米国は生産量の30%を加工、その生産体は生産・加工・再加工販売へと川上化または川下化へと統合をすすめ、巨大コンプレックスタイプに成長し、国際市場に進出している。 今後、WTO体制の進行により、液卵貿易が拡大すると予測されるなかで、日本での鶏卵フードシステムは益々、加工への傾斜を高め、鮮卵よりも加工卵として国際貿易に参画することとなると予測される。
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