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1996 年度 実績報告書

酸性硫酸塩土壌の改良方策の検討ならびに活用可能な指標植物の探索

研究課題

研究課題/領域番号 08456120
研究種目

基盤研究(B)

研究機関岡山大学

研究代表者

足立 忠司  岡山大学, 環境理工学部, 教授 (20012007)

研究分担者 杉尾 剛  岡山大学, 農学部, 教授 (20033269)
沖 陽子  岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (30127550)
キーワード酸性硫酸塩土壌 / 土壌水分(pF) / 鉄バクテリア / 硫酸イオン / 二価鉄 / 重金属 / 石灰中和 / パイライト
研究概要

本年度は、研究初年度であり、酸性硫酸塩土壌生成過程における土壌の理化学的性質の変化ならびにその変化に関与する土壌微生物(鉄バクテリア)の挙動と土壌水分との関連にて定量化することを目的としている。
初年度に得られた成果は次の通りである。
(1)パイライト含有土壌は、酸素が供給される乾燥条件下におかれると硫酸を生成し、pHが低下する。このpHの低下は、乾燥初期では、土壌水分の低下と共に挙動するが、次第に著しくpHの低下する水分域が現れ、それはpF3〜4である。
(2)この挙動には、微生物的酸化と純化学的酸化が関与するが、鉄バクテリアの挙動をバクテリアの数として把握した結果、その数が増大する土壌水分域はpF3〜4に一致する。
(3)従って、パイライト含有土壌をまずオートクレーブにて加熱処理し、微生物の活性を弱めておくと、湿潤からpF3程度の水分状態までのpH低下は原土に比べて著しく緩慢となる。すなわち、パイライトと含有土壌の酸化過程において、鉄バクテリアの関与するのはpH4程度までの水分域であるということができる。
(4)硫酸イオンならびに鉄イオンの挙動もpHの挙動と対応し、pF3〜4の水分域で増大を示す。
(5)各種イオンについても同様の結果が得られ、pHの低下と共に溶解してくる。アルミニウムはpH4以下、亜鉛はpH5前後、マグネシウムpH5以下、マンガンはpHの低下と共に析出が認められるがpH3付近になると急激に溶出する。
(6)改良方策の試みは中途段階にあるが、含有パイライト量を中和し得る石灰量を施用することによる改良方策を検討した結果、土壌水分状態により著しく改良効果が異なることが分かった。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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