研究課題/領域番号 |
08456121
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
四ケ所 四男美 九州大学, 農学部, 教授 (80038265)
|
研究分担者 |
平松 和昭 九州大学, 農学部, 助手 (10199094)
森 健 九州大学, 農学部, 助手 (50117272)
|
キーワード | 低平地の排水解析 / 排水施設のファジィ管理 / クリーク水質 / Local Approximation法 / ニューラルネットワーク / 酸素再曝気係数 |
研究概要 |
沿岸低平農地域の農業用排水の最適管理手法を確立するため、室内実験と数値実験を実施し次の成果をえた。 1.沿岸低平地の洪水解析の数理モデルの外水位条件の推定のために、非線形短期予測手法による感潮河川の水位予測を行った。非線形短期予測手法としては、フィードバック型ニューラルネットワークモデルとLocal Approximation法の二つの方法を用いた。筑後川感潮域でえられた水位時系列に両モデルを適用した結果、感潮河川の水位時系列のように強い時間相関をもつ時系列の短時間予測の場合、その自己相関構造を積極的に抽出しこれを利用することで予測精度が向上することを示した。 2.農業用排水路やクリーク内の水質を水質水理学的な立場から研究するため、深・浅水域間の温度差による密度流と水質との関連および水面における酸素リアレーションについて室内実験により検討した。その結果、深水域の水温形成には躍層の位置と水路断面形状が大きく影響すること、また、大気から水中への酸素移動は水面近傍の乱れ強度に深く関与するが、実用的な再曝気係数は流量と水路勾配から推定できる。 3.沿岸低平地の水管理問題にファジィ推論を適用する手法を検討した。今回は地表排水に的を絞り、排水施設の管理手法の開発を実施した。まず,筑後川下流域を対象に排水施設の管理現況を調査し、管理実態に即した管理規則を作成してファジィ推論による管理手法を構築した。この管理手法によって排水解析のシミュレーションを行い熟練技術者による管理と比較検討した結果、排水施設のファジィ管理は実用的で適切な施設管理手法であることがわかった。
|