研究課題/領域番号 |
08456150
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
源 宣之 岐阜大学, 農学部, 教授 (10144007)
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研究分担者 |
阿閉 泰郎 岐阜大学, 農学部, 助教授 (90151084)
小森 成一 岐阜大学, 農学部, 教授 (70195866)
杉山 誠 岐阜大学, 農学部, 助教授 (80196774)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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キーワード | 狂犬病ウイルス / G遺伝子 / 塩基置換 / 病原復帰株 / 推定アミノ酸配列 / パッチクランプ / Naチャンネル / 超微形態 |
研究概要 |
狂犬病ウイルスの神経病原性の分子基盤を明らかにするために、ウイルス粒子と宿主細胞の両方における病原関連因子を検討し、以下の結果を得た。 1、 マウスに対して弱毒のRC-HL株を哺乳マウスの脳で継代し、成熟マウスに病原性を示す病原復帰株の作出を試みた。継代3代目より、成熟マウスに立毛、体重減少及び四肢の振せんなとの症状を発現する株が認められたが、22代の継代までで強毒株と同様な強い病原性を示すものは回収されなかった。 2、 マウスに対して強毒の西ヶ原株、弱毒のRC-HL株及びRC-HL株で病原性の一部復帰した株の各遺伝子の塩基及び推定アミノ酸配列を比較したところ、西ヶ原株とRC-HL株との間で変異した塩基あるいはアミノ酸のうち、病原一部復帰株で西ヶ原株のそれらに戻っているものは認められなかった。しかし、弱毒のRC-HL株と病原一部復帰株との間ではG及びM蛋白質でそれぞれ一カ所ずつのアミノ酸が、また、M遺伝子の3´末端非コード領域の塩基置換が一カ所で認められた。これらの変異のすべてあるいは一部がマウスでの病原性に関与している可能性が示された。 3、 病原性と密接な関係にある感染防御に関連するアミノ酸領域を抗Gモノクローナル抗体(MAb)並びにG遺伝子の発現系を用いて、新たに3カ所を特定した。 4、 狂犬病ウイルスの病原性に密接に関わっている細胞融合能に関与するG蛋白質のアミノ酸部位を、中和及び細胞融合の両活性を持つ抗GMAbに対する中和耐性変異株から検討したところ、G蛋白質35番目のシステインの関与が示唆された。 5、 病原性に関与するG蛋白質333位のアミノ酸を認識する抗GMAbにより333位変異株の作出を強毒の西ヶ原株で試みたが選択されず、333位のアミノ酸が強毒株の複製に不可欠なことが示唆された。 6、 病原性を宿主側から追求するために、狂犬病ウイルス感染培養神経細胞の膜電位をホールセルパッチクランプ法で調べた。その結果、Na電流が小さくなり、細胞の機能障害を起こすメカニズムを解明する手がかりが得られた。
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