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1996 年度 実績報告書

歩行運動のリズム発生機序における階層機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08456153
研究種目

基盤研究(B)

研究機関山口大学

研究代表者

徳力 幹彦  山口大学, 農学部, 教授 (60012001)

研究分担者 和田 直己  山口大学, 農学部, 助教授 (20210982)
キーワード猫 / 階層構造 / central pattern generator / ニューログラム
研究概要

歩行運動において、頚筋、前肢筋、体幹筋、後肢筋、尾筋は、それぞれ脊髄内に存在するcentral pattern generator(CPG)によって駆動されていることが明らかにされているが、これらのCPG間には、階層構造が存在するか否かは不明である。そこで、この階層構造の有無を明らかにすることを実験目的とした。
人工呼吸下で、33頭の高位脊髄猫の、板状筋(頚筋)、上腕二頭筋・上腕三頭筋(前肢筋)、最長筋(体幹筋)、大腿二頭筋・腓腹筋(後肢筋)、外背側仙尾筋(尾筋)の各神経を分離後、ニアラマイドおよびL-DOPAを投与して、central pattern generatorを駆動させた。各筋のニューログラムに律動性放電の認められた20頭のうち、10頭の猫において、複数の部位の脊髄分断を行い、それぞれのニューログラムの変化を調べた。
1) CPGの駆動順位は、後肢、前肢、頚部、体幹と尾部の順であった。
2) 尾端の機械刺激により、すべてのニューログラムに促通効果が認められた。
3) 頚筋のニューログラムは、C4-5頚髄切断後、ほとんどが消失した。
4) 前肢筋のニューログラムは、T7-8胸髄切断後、ほとんどが消失した。
5) T7-8胸髄切断後、体幹筋神経のニューログラムに律動性放電の出現した例があった。
6) 尾筋のニューログラムは、脊髄切断の影響を受けなかった。
7) 各部位のCPGには、階層構造が存在し、後肢筋のCPGがもっとも独立性が高く、前肢筋のCPGは、後肢筋のCPGから抑制性効果を受けていること、および頚筋のCPGは、頚筋より尾側に存在するCPGから促通性効果を受けていることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] WADA,NAOMI: "Polysynaptic pathways from high the shold muscle afferents…" Arch.Ital.Biol.134. 191-195 (1996)

  • [文献書誌] WADA,NAOMI: "Descending pathways from the medial longitudinal…" Arch.Ital.Biol.134. 207-215 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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