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1998 年度 実績報告書

モルフィナンアルカロイド生産の分子育種のための基盤研究

研究課題

研究課題/領域番号 08456172
研究機関京都大学

研究代表者

佐藤 文彦  京都大学, 農学研究科, 教授 (10127087)

キーワードモルフィナンアルカロイド / O-メチル化酵素 / 形質転換 / Agrobacterium / オウレン / パーティクルカン
研究概要

昨年度に引き続き、Agrobacterium tumefaciensを用いたオウレン培養細胞の形質転換を試みた。ハイグロマイシン耐性遺伝子ならびにマーカー遺伝子としてGUS遺伝子をもつpBITXEl2-GUSならびにカナマイシン耐性遺伝子とべルベリン生合成遺伝子である0-メチル化酵素遺伝子を持つpBIEXの導入を試み、ハイグロマイシン、あるいはカナマイシン抵抗性のオウレン培養細胞株を選抜した。それぞれの培養細胞からCTAB法によりゲノムDNAを単離し、PCRによる確認を行なった結果、GUS遺伝子に相当する断片の増幅を認めた。pBIEXについても同様に選抜を行なっており、現在遺伝子導入の有無を確認中である。しかし、これまでの結果を総合すると、オウレン培養細胞の感染効率は極めて低く、安定した形質転換系の確立には至っていないといわざるを得ない。
感染効率の低い原因として、材料が培養細胞であることが考えられたため、新たに誘導したカルスより不定胚の形成が行なった。この不定胚をホルモンフリーの培地に移植し明所下培養することによりシュート培養を得、現在、その形質転換を試みている。また、より形質転換が容易、かつイソキノリンアルカロイドを生産しうる植物としてハナビシ草の形質転換を試みた。ハナビシ草の場合、形質転換後のカルスの生長が極めてよいことより、現在、その代謝制御の可能性の検討を集中的に行っている。なお、モデル植物としてタバコへの、イソキノリンアルカロイド生合成系の0-メチル化酵素遺伝子の同時導入についても検討を行ない、少なくとも1クローンそのような可能性がある株を得た。今後、この株の遺伝子解析を行ない、導入した遺伝子が安定して保持されるか検討していく。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kitajima, S.: "Constitutive expression of the neutral PR-5(OLP, PR-5d)gene in roots and cultured cells of tobacco is mediated by ethylene-responsive cis-element AGCCGCC sequences." Plant Cell Reports. 18. 173-179 (1998)

  • [文献書誌] Yazaki, K.: "Stable transformation of Lithospermum erythrorhizon by Agrobacterium rhizogenes and shikonin production of the transformants." Plant Cell Reports. 18. 214-219 (1998)

  • [文献書誌] Kitajima, S.: "Plant pathogeniesis-related proteins: molecular mechanisms of gene expression and protein function." J.Biochem. 125. 1-8 (1991)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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