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1998 年度 実績報告書

脂質及び必須脂肪酸代謝に及ぼす各種食事因子の調節機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08456174
研究機関お茶の水女子大学

研究代表者

五十嵐 修  お茶の水女子大学, 生活環境研究センター, 教授 (40017231)

キーワード必須脂肪酸 / セサミン / ドコサヘキサエン酸 / β-酸化 / ペルオキシソーム / ミトコンドリア / セサミン代謝
研究概要

本年度は、本研究の最終年度に当たるため、セサミンの効果の1つであるβ-酸化の昂進機構の解明に焦点を置いた。この視点での研究に際して、投与した脂肪酸はn-3系列脂肪酸の最終産物であり、その生理機能が注目されているドコサヘキサエン酸(DHA)を用いた。そして、肝臓中の脂肪酸のβ-酸化系の酵素活性へのセサミンの影響を明らかにしようとして検討を行った。5週齢の雄のWistar系を用いて、対照群としてコーン油群、DHA群を設定し、それぞれにセサミン投与群を設けた。2週間の飼育期間後、ラットの肝臓のホモジェネートを分画し、ミトコンドリア画分とペルオキシソーム画分を得た。それぞれについて、β-酸化に関係する酵素活性の測定を行った。また、基質には、飽和脂肪酸とアラキドンなどのCoA誘導体を用いた。その結果、長鎖脂肪酸のβ-酸化において主体的に働くと考えられているペルオキシソームのアシルCoAオキシダーゼ活性はDHA投与又はセサミン投与で上昇すること、また、この2つのものを同時投与することで、その活性の増大はより高くなることが確認された。また、セサミンの作用を明確にするために、セサミンの体内での代謝をラットの血液についてHPLC法で調べた結果、セサミンの代謝は極めて速く、セサミン自身よりは、セサミンから誘導される代謝物がこれらの脂肪酸代謝調節を行う活性本体であることが明らかにされた。同様に、DHA自身もこれらの酵素活性を上昇させることから、アラキドン酸DHA.EPAのような長鎖の脂肪酸自身も、体内で燃焼され、エネルギーに変えられやすいこと、セサミンはそのような作用を昂進させることが明らかにされた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] R.Unieda-Sawada,M.Ogawa,O.igarashi: "The metabolism and n-6/n-3ratio of ecsrntiel fatty acids in ratsi effect of dietay arachidonic acid and a sesamin" Lipids. 33・6. 567-572 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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