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1996 年度 実績報告書

ヒト及びネコ気道におけるNO依存性及び非依存性NANC伝達物質の分子薬理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 08457029
研究種目

基盤研究(B)

研究機関九州大学

研究代表者

伊東 祐之  九州大学, 医学部, 教授 (80037506)

研究分担者 相澤 久道  九州大学, 医学部, 助教授 (90175711)
井上 隆司  九州大学, 医学部, 助教授 (30232573)
キーワード迷走神経 / 非コリン性非アドレナリン性抑制神経 / NO / VIP
研究概要

気道を支配する迷走神経由来の非コリン非アドレナリン性(NANC)抑制神経伝達に関与する神経伝達物質を摘出ネコ気道平滑筋組織及び個体レベルでの肺抵抗測定により検討した。摘出ネコ気管平滑筋組織のNANC弛緩が一過性であるのに対し細気管支平滑筋組織のそれは二相性である。すなわち時間経過の早い第一相とそれに引き続く比較的時間経過の遅い第二相の弛緩とからなる。NOS阻害剤のL-NAMEは細気管支平滑筋の第一相の弛緩を完全に、そして気管平滑筋のそれを部分的に抑制した。一方NOフリーラジカルのスカベンジャーであるC-PTIOは細気管支平滑筋の第一相弛緩を完全にまたは部分的に抑制した。そこでアトロピン、グアネシジン及び5-HT存在下に迷走神経を刺激し肺抵抗の変化を個体レベルで観察した。20Hzでの頻回刺激により急激な肺抵抗の現象とそれに引き続く30〜60秒間持続するプラトー相が発生した。L-NAMEの投与により急激な肺抵抗の減少が消失し、肺抵抗減少のプラトー相のみが発現した。これらin vivo及びin vitroの実験結果はNANC弛緩の一部にNOフリーラジカルそのものあるいはNOドナーが関与することを示唆している。次にNOS阻害剤に感受性を示さない比較的時間経過の遅い第二相のNANC弛緩に関与する伝達物質を同定する目的でNOS阻害剤存在下にVIP-抗体の効果を観察した。VIP-抗体の投与により細気管支平滑筋組織の第二相弛緩は部分的に抑制された。これらの実験結果から迷走神経由来のNANC弛緩には、i)少なくともNOまたはNOドナーそしてVIPが関与すること、およびii)その分布は中枢及び末梢気道で異なることが結論出来る。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] H.Tanaka: "The possible role of nitric oxide in relaxations and excitatory neuroeffector transmission in the cat airway" J.Physiol.493・3. 785-791 (1996)

  • [文献書誌] H.Aizawa: "L-NAME-sensitive and-insensitive nonadrenergic noncholinergic relaxation of cat airway in vivo and in vitro" Eur.Respir.J.(in press). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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