研究概要 |
本研究は2つのテーマで行われた。 1.血管平滑筋細胞・未分化幹細胞の発見と動脈硬化の関連 牛の初代培養を行うと(酵素法),いわゆるbill & valleyを形成する。この本質が実は我々が以前発見した(J.Biol.Chem.)ゲルゾリンファミリー74KDが存在する幹細胞が生き残り,これが未分化細胞を創り出し,いわゆるhillを形成する。これが動脈で内膜に出来てくる。脱分化細胞の実体であることをビデオでの長期観察で発見した。これは従来の教科書的な概念をうち破る重大な発見である。 2.p53ノックアウトマウスの大動脈から初代培養平滑筋細胞を得,これを5.アザシケゲン下で生き残ったものを継代しているうちに不死化した株を得た。これはノルアドレナリンでCaオッシレーションを出し,動態的にも細長い双極性の,収縮する分化の程度の高い株であった。画像処理を行い種々の性質を明らかにしつつある。
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