研究課題/領域番号 |
08457051
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
板野 俊文 香川医科大学, 医学部, 助教授 (60145042)
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研究分担者 |
山口 文徳 香川医科大学, 医学部, 助手 (40271085)
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 助教授 (10163974)
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キーワード | サイクリン依存性キナーゼ5 / p35 / 可塑性 / トランスジェニックマウス / アルツハイマー脳 / PC12細胞 / アデノウィルス / 老人斑 |
研究概要 |
1.ヒトのアルツハイマー(AD)脳とそれと同年齢の対象脳をそれぞれ12検体をカナダ・カルガリ大学医学部のDr.Clarkより入手した。部位的には前頭葉が主で10例あり、海馬も4例あった。 2.これらの脳切片を用い抗Cdk5抗体を用いた免疫染色法でCdk5が脳のどの部位に存在するかを解析した結果、AD脳で見られる老人斑部によく一致して認められた。また全体的にもAD脳で対象脳より高い染色性が認められた。 3.Cdk5のアクティベータ-であるp35の発現についてもこれら脳切片を用いて調べているがCdk5に比べて明らかな差を見いだせず、比較的均等に染色性が認められた。一部抗体にも原因があると考えられたので、in situ hybridization法にてmRNAの分布を調べたが、これにも明らかな差が認められなかった。 4.Cdk5活性を凍結脳標品について測定したところ、前頭葉でも海馬でも10〜20%高い活性を認めた。老人斑の部位においてはさらに高い活性を持つことが予測された。 5.Cdk5及びp35のPC12細胞に対するトランスフェクション実験は、アデノウィルスを用いる系において遂行した。両者の発現はPC12細胞において確認したが、明らかな表現型の変化を来さなかった。今後は細胞表面のレセプターにおける変化がないかなどを解析していく。 6.トランスジェニックマウスの作成はまだ完成していない。
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