研究課題/領域番号 |
08457083
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
相川 正道 東海大学, 総合医学研究所, 教授 (90271593)
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研究分担者 |
永倉 賢一 東海大学, 医学部, 講師 (80142454)
鳥居 本美 愛媛大学, 医学部, 教授 (20164072)
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キーワード | 脳性マラリア / 接着蛋白 / 治療薬 / sumarin |
研究概要 |
マラリア原虫感染赤血球表面に発現するマラリア原虫由来の蛋白を介した感染赤血球の脳毛細血管内皮細胞への付着が、脳性マラリアの病因である。その結果、脳の毛細血管腔閉塞をもたらし、脳の低酸素状態のため、昏睡状態に陥る。そこで我々は感染赤血球の内皮細胞への付着を阻止する薬剤を開発するための研究をおこなった。血管内皮への接着阻止作用をもつ、sumarinがマラリア原虫感染赤血球と内皮細胞との接着を阻止するかについて検討した。材料としてP.falciparum(ITG2)とC32melanoma cellをBinding assayのため使用した。(1)感染赤血球を10-^2-10-^3Mとsumarinで、一時間処理した場合、感染赤血球のC32 cellへの接着は見られなかった。一方sumarinの濃度10-^4Mで使用した場合、感染赤血球の接着の阻止は観察できなかった。この結果、濃度10-^2-10-^3のsumarinは感染赤血球の内皮細胞への接着阻止効果があることが判明した。今後は、この効果が感染赤血球の脳毛細血管内皮細胞接着に特異的であるかを検討する。(2)脳性マラリアの治療に特に効果のあるqinghaosuを用い、感染赤血球のC32 cellへの接着阻止効果につき観察した。10-^7-10-^9M濃度のqinghaosuで感染赤血球のC32 cellの接着が阻止出来ることが判明した。今後は、C32 cellのかわりにひとの内皮細胞を使い同様な実験をおこなう。
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