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1996 年度 実績報告書

Bacillus cereus由来嘔吐毒素(Kイオノフォア)の生物活性と合成機構

研究課題

研究課題/領域番号 08457086
研究種目

基盤研究(B)

研究機関名古屋大学

研究代表者

太田 美智男  名古屋大学, 医学部, 教授 (20111841)

研究分担者 柴山 恵吾  名古屋大学, 医学部, 助手 (50283437)
大須賀 伸二  名古屋大学, 医学部, 助手 (00262907)
荒川 宜親  名古屋大学, 医学部, 助教授 (10212622)
キーワード嘔吐毒素 / B.cereus / cereulide / K^+ イオノフォア
研究概要

我々はこれまでにB.cereusの嘔吐毒素を精製し、化学構造を決定してcereulideと命名した。さらに化学合成標品を用いて嘔吐活性を確認した。引き続いて本研究ではcereulide合成遺伝子の解析ならびにcereulide産生性を検討するために臨床分離株265株を用いて解析を行った。cereulideを産生する約120株についてB.subtilisベクター数種の導入を試みたが、既存の方法では成功しなかった。さらに形質転換法を改良して試みている。cereulide産生量が少なく精製あるいは化学合成に多くのステップが必要であるため、生物活性の測定実験に必要量を得ることが困難である。cereulideをより多く得るための基礎的実験を行い、H1血清型株が多く産生し、下痢毒素産生および澱粉分解性とは逆の相関を示すこと、CAYE培地での産生が可能であることを見いだした。さらに、acetonitrileによって抽出し、C18ODSカラムを用いてピークを分取することによってcereulideの精製過程を大幅に簡略化することができた。この方法によって精製した標品を用いて動物に投与し、病理的ならびに生理的影響について検討している。cereulideはK+イオノフォアであって培養細胞のミトコンドリアに障害を与え、空胞化することにより細胞を障害する。動物では腎糸球体、尿細管上皮細胞に障害を与えた。肝実質細胞にも細胞変性を起した。神経組織に対する作用については現在検討中である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Norio Agata: "Production of an emetic toxin,cereulide,is associated with a specific class of Bacillus cereus" Current Microbiology. 33. 67-69 (1996)

  • [文献書誌] 安形則雄: "Bacillus cereusの食中毒毒素" 日本細菌学雑誌. 51. 993-1002 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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