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1996 年度 実績報告書

破傷風毒素とジフテリア毒素のキメラ毒素による標的蛋白質の生理機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 08457087
研究種目

基盤研究(B)

研究機関大阪大学

研究代表者

松田 守弘  大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (20029771)

研究分担者 片平 じゅん  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (30263312)
堀口 安彦  大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (00183939)
杉本 央  大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (20142317)
キーワードジフテリア毒素 / 毒素フラグメント / 破傷風毒素 / キメラ毒素 / 毒作用 / ヒトモノクロナール抗体
研究概要

1.ジフテリア毒素フラグメントの単離精製:結晶ジフテリア毒素のNicked formをDTT還元し、1mMDTT,2M尿素の存在下で、ゲル濾過しフラグメントA,Bに分離、さらにイオン交換クロマト(FPLC,Mono Qカラム)を用いて行い、精製フラグメントAおよびBを得た。
2.破傷風毒素フラグメントの単離精製:精製破傷風毒素をDTT還元、4M尿素処理し、1mMDTT,2M尿素の存在下でゲル濾過し、フラグメント[A],[B・C]を得た。精製毒素を穏やかにパパイン処理し、SW3000GカラムによるHPLCによってフラグメント[A-B],[C]を単離精製した。さらにフラグメント[A-B]をDTT還元、2M尿素処理し、1mMDTT,2M尿素でFPLCを用いてイオン交換クロマトグラフィーを行い、フラグメント[A],[B]を単離精製した。
3.抗破傷風モノクローナル抗体(MAb)の産生、精製と特性化:ハイブリドーマG1,G2,G3,G4,G6が産生するMAbをプロテインA-セルロファインカラムで精製し、それらの中和能を調べ、さらにMAb-G4,G6,G2がそれぞれ、毒素のドメイン[A],[B],[C]の特定部位を認識することを明確にした。ついでMAb-G6,G2,G4のH鎖およびL鎖可変部領域の遺伝子のクローニングに成功し、ヌクレオチド配列を決定し、それらのアミノ酸配列を推定した。
4.破傷風毒素およびジフテリア毒素の各フラグメントを組み合わせて、SPDPあるいはCDI反応によって複合体をつくり反応処理物を電気泳動で分離、上記MAbによってキメラ複合体毒素を同定し、それらのFPLCによるイオン交換クロマトグラフィーによる単離精製を試みている。
5.上記キメラ複合体毒素の単離精製標品について、特異的な毒作用を動物および組織培養細胞について調べようとしている。その場合、毒素の認識部位および可変部領域一次構造が明らかになった上記の精製MAbG4,G6,G2を混入毒性を鑑別する有力な手段として用いる。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] M.Matsuda and N.Sugimoto: "Tetanus Toxin" Toxin Review.J.Toxicol.(in press). (1997)

  • [文献書誌] 松田守弘: "テタヌストキシン(破傷風毒素)" 神経精神薬理. 19(4)(印刷中). (1997)

  • [文献書誌] 松田守弘: "破傷風「毒素産生菌とその感染症」" 医薬ジャーナル社(竹田美文,本田武司編). (印刷中). (1997)

  • [文献書誌] 松田守弘: "毒素研究の新展開-毒素の細胞生物学研究および医学への応用" 日本医事新報. (印刷中). (1997)

  • [文献書誌] 松田守弘: "破傷風" 化学療法の領域. 12. 598-605 (1996)

  • [文献書誌] M.Matsuda,et al.: "Biomedical Aspects of Clostridial Neurotoxins,Proceeding of International Conference Oxford,1996," Plenum Press,New York (in press), (1997)

  • [文献書誌] 松田守弘: "ジフテリア菌「細菌学」(竹田美文,林英生編)" 朝倉書店(印刷中), (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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